さて、さて、
オオイチョウタケでございます。
知る人ぞ知る、優秀な食菌でありまして、
最近では、人工栽培も盛んに行われているようです。

きのこを食べたいと思っている人は、
この、オオイチョウタケのように、
白くて、立派で、きのこきのこした形状、
要注意ですぞ。

テングタケの仲間、と言えば、
特に毒を持つものが多い種として、
きのこファンの間では知られていますが、
その中でも、白くて大型のきのこは、
人を殺すほどの猛毒を持つ奴らが！

逆に言うなら、フィールドで、
白くて大きなきのこを見つけたとしても、
よほど同定に自信がないかぎりは、
絶対に食べてはダメです。

きのこで死にたくなければ、
これ、鉄則です。

あと、万が一のために、
採取したきのこを食べるときには、
料理ですべてを使ってしまわずに、
必ず少量残すようにしましょう！

きのこを食べて中毒をおこしたとき、
病院に持参すれば、対処が早くなります。
きのこの毒は種類によって千差万別ですから。

と、まあ、優秀な食菌の、
オオイチョウタケをご紹介するのに、
つい、毒きのこの話をしてしまいました（笑）。

オオイチョウタケは、夏から秋にかけて、
広葉樹林、針葉樹林、草地などの地面から発生します。
本州では、スギ林で発生することが多々あります。

傘の表面は平滑で、白色〜淡クリーム色、
まるで絹糸のような光沢があり、
まんじゅう形から、浅いロート形に開きます。
直径は7〜25cmくらいですが、
なんと、ときに、45cmにも達することがあるとか。

ヒダは、密で、クリーム色。
多くは柄に接する部分で分岐しています。

柄は高さ5〜12cmくらい。
中実でほぼ白色、肉も白色です。

白く、美しく、見栄えがよく、
香りが爽やかで、味がよく、出汁も出る。
もう、ほぼ完璧な食菌と言えましょう。

しかし、前述したように、
白くて大型のきのこの場合は特に、
同定はくれぐれも慎重に。

森で、白くて大きなきのこを見つけると、
自分の心も白く清らかにまっさらになる、
という説は残念ながらありませんが（笑）、
満足感や、充実感は、かなり満たされるかと。
それで十分ですよね。