阿寒を訪れるとしたら何月頃がいいですか?
と、よく聞かれるのですが、
これは、実に、難しい質問です。
だって、1年365日、いつでもオススメなんですから。
カヌーを漕ぎたいとか、スキーがしたいとか、
ある程度目的がはっきりしていれば、
当然、訪れるべき季節は決まりますよね。
我が「きのこの話」の敬愛なる読者の皆さんの中には、
阿寒の大自然の中でかわいいきのこが見たい!
という方もいらっしゃるかと。
だったら、訪れるべき季節は、夏です!
一般的に、きのこは秋の季語だし、
秋にたくさん発生すると思われがちですが、
種類的、あるいは、多様性を考えると、
夏の方がいろいろなきのこと出会えます。
(もちろん、秋だって、素晴らしいですが)
ベニテングタケに会いたい!
マツタケを食べたい(笑)!
などなど、
お目当てのきのこが決まっているなら、
そのきのこが発生する時期にいらっしゃればよろしい。
さて、夏の早朝に、
阿寒川の源流部の森を、うろうろ、うろうろ。
(防虫、そして、くまさん対策はしっかりと!)
小さな川をまたぐ倒木に、きのこ発見!
ニガクリタケです。
小さくて可愛らしいきのこですが、
猛毒を持っていることで知られています。
ニガクリタケは、初夏から秋にかけて、
各種樹木の枯れた幹、切株、材片などから発生。
ぶわ〜と群生することが多いです。
傘の直径は、1〜5cmほど。
はじめは半球形で、のち、
平ら(中央が盛り上がった感じ)に開きます。
表面は淡〜鮮黄色、中央部はやや濃くて、橙褐色。
ヒダは、硫黄色〜暗紫褐色で、間隔はびっしり。
柄は、傘と同色、高さ2〜12cmくらいです。
毒、というか、猛毒。
ひと口かじってみると、思いっきり苦いので、
その名が付けられたというわけ。
誤食すると、食後30分〜3時間ほどで、
腹痛、嘔吐、悪寒、下痢などの症状が出て、
ひどい場合には、脱水、痙攣などを経て、
死んでしまいます!!
ちなみに、
今回ご紹介した写真は、何を隠そう、
先だって、マスタケとともにご紹介した、
阿寒川の源流部に注ぐ小さな沢にかかる橋の上から、
真正面に見える、川をまたぐ倒木を写したものです。
なんとなく、おわかりいただけますでしょうか?