ぼくが、どのフィールドで、
いちばんきのこの写真を撮っているかというと、
当然、阿寒の森で、その割合はおそらく9割超かと。
かなり差が開いてしまってますが、
次いで多いのが、東北地方の北部、
岩手、秋田、青森県。
中でも、ぼくが好んで出かける場所は、
やはり、あまり人の手が加わってない、
和賀山塊、白神山地、八甲田山の各周辺です。
実家がある群馬県や、東京都内、
たまに出かける関西地方などでは、
交換レンズやら、三脚やら、何やら、
通常の装備を持ち出して撮影したことが、
実は、ほとんどありません。
多くは、いつもポケットに入れている、
コンパクトデジタルカメラで撮影しています。
畏怖するくらいの大自然で、
のびのびと育ったきのこの姿を見たいし、
それを撮影したいんですよねえ……。
と、書いているそばから、
まったく逆なことを言いますけど(笑)、
今回ご紹介するきのこは、
おそらく、世界的な認知度を誇るであろう、
ベニテングタケ。
このきのこに関していうなら、
赤い傘に白い点点、と、
とにかく、ルックスが抜群なので、
背景とか、構図とか、あんまりお構いなしに、
ただ、ひたすら、可愛く、美しく撮りたい!
それだけです。
ベニテングタケは、夏から秋にかけて、
シラカンバやトドマツなどの樹下で発生します。
地中で樹木の根っこと菌糸がつながって、
お互いに栄養をやりとりをして共生する菌根菌ですね。
傘の表面にはやや粘性があり、
鮮紅色〜橙黄色(たまに黄色も)で、
全体的に白いイボ(内皮膜の名残)が付着しています。
はじめ球形で、のちに、平らに開き、
成長していくと周縁部に条線が見られます。
直径は6〜15cmくらいです。
傘裏のヒダは純白で、密。
柄は高さ10〜24cmほど。
白色で上部にはこれまた白いツバがあります。
根本は球状に膨らみ、3〜6段のコブ状の輪をつけます。
毒。
毒きのこ、と言えば、
ベニテングタケを思い浮かべる方が多いと思いますが、
死ぬほどの毒は持っていません。
誤食すると、胃腸系、神経系の中毒をおこします。
どうぞ、ご注意のほどを。
ちなみに、ベニテングタケは、
阿寒では、普通に、森の遊歩道や、
あるいは小学校の校庭でも見られる、
一般的なきのこだと言っても過言ではありません。
9月中旬から10月上旬に阿寒へお出でいただけば、
ほぼ100%、会うことができるでしょう。
ぜひ、お越しあれ!