このところ、冬の間は、
群馬県で過ごすことが多くなっています。
そろそろ冬の阿寒の写真を改めて撮りなおしたい、
と、思っているのですが、なぜか、行こうと思うと、
いろいろな邪魔が入るわけで……(笑)。
群馬県の南部は、
北海道の阿寒湖周辺のように、
数か月も雪に覆われることはないし、
気温もマイナス20度を下回るほど、
べらぼうに寒くなることもありません。
(からっ風は呪いたくなるほど寒い!)
じゃあ、北海道よりも冬に見られるきのこが多いか、
というと、実はそれほど多いわけではありません。
ですから、
どうしても自然のきのこが見たくなったときは、
年々大きく成長していく多年生のものを探すか、
春〜秋に発生したきのこの「残骸」を探すことに。
ツチグリは、硬い「殻」がしっかりしているので、
比較的きれいに形が残っているものが多いですね。
乾燥して閉じているものも、
水をかけると1時間くらいで開きます。
見つけたら、ぜひ、お試しあれ。
そして、今回ご紹介するチャコブタケも、
きのこ閑散期の冬でもけっこう見つかります。
(写真は、最盛期?の夏に阿寒で撮影)
広葉樹の枯木や枯枝を探してみてください。
と、言っても、チャコブタケが発生するのは、
主に、春から夏にかけてなのです。
しかし、この形状、とても硬いので、
他のきのこのように数日で腐ったりとかせず、
長きにわたって見ることができる、というわけ。
多年生ではありません。
半円形〜こぶ状で、経は1〜3cmほど。
最初は赤褐色ですが、胞子が真っ黒なので、
徐々に黒く染められてきます。
割ってみると、内部は繊維質で、
根本から幅1mmほどの同心円状の環紋が見られます。
食不適。
硬いし、割ると胞子が詰まっていて粉粉粉!
とても食べられるようなシロモノではありません。
それにしても、真冬の寒い時期に、なぜ、
きのこが見たい! という気になるのか(笑)?
これが本当のきのこ中毒、菌断症状ってやつか……。
お後がよろしいようで……。