ぼくは、きのこ写真家などと称し、
きのこの写真ばかり撮影しています。
きのこの生態を正確に記録する、
というよりは、きのこをモデルとして、
そこで会ったが百年目、そのとき、その場所で、
より可愛く、より美しく見えるように、
撮影することを心がけています。
ですから、
きのこ撮影歴は15年以上になるのですが、
たくさんの種類を撮影できているわけではありません。
まあ、それが自分のスタイルなので。
なるべくたくさんの種類を撮りたい!
と、思ってはいるものの、主たる撮影場所が、
北方に位置する北海道の阿寒湖周辺ということで、
きのこの数はそれほど少ないわけではありませんが、
(阿寒摩周国立公園内で600種以上はいます!)
温かい地方で見られるきのことは無縁なんですよね。
6月から10月いっぱいくらいは、
北海道から出たことがほとんどないのですが、
数年に一度くらい、外せない用事とか仕事ができ、
内地へと赴くことがあります。
とある7月の初めに、
群馬県に戻る用事ができたので、
暇を見て緑が多い大きな公園を歩いてみました。
そうしたら、きのこが、いるわ、いるわ……。
今回ご紹介するシロヤリタケは、
そんな群馬県南部の公園で撮影しました。
シロヤリタケは、夏に、草地から発生します。
白くて、細くて、長くて、
まったくきのこっぽい形ではありませんが、
れっきとしたきのこです、はい。
光沢があり、高さは1〜8cmくらいで、円筒形。
枝分かれはせずに伸びています。
よく見ると、光沢がある上部と、
やや透明感がある柄部に分かれています。
この特徴は、このきのこを見分けるうえで、
重要なポイントとなります。
肉質は非常に脆く、
触るとすぐにぼろぼろ崩れてしまいます。
食不適。
たくさん発生するものの、
とても小さいし、何よりもろいので、
崩さずに持ち帰るのが不可能。
毒は無いようですが、
食べるには値しませんね。
ちなみに、
シロヤリタケと一緒に写っているのは、
わが愛犬柴犬はなさんで撮影時の年齢は17歳です。
柴犬ときのこを組み合わせた写真は、
この「きのこの話」でもいくつか掲載しています。
(これとか、これとか、これとか)
またお見せできる機会もあるかと。
きのこファン、かつ、柴犬好きの方は、
どうぞお楽しみに!