きのこシーズン、と言えば、
まあ、一般的に、夏から秋だと思われます。
ぼくがきのこを観察・鑑賞している阿寒湖周辺は、
気候的には亜寒帯(洒落みたい!)になるので、
同じきのこでも内地とは発生時期がずれることが、
しばしばあります。
なので、
この「きのこの話。」の中で記す発生時期は、
内地のものとは少々ずれていることがあります。
あしからず。
きのこシーズンは、夏から秋だとは言え、
実は、きのこは、1年中見ることができます。
サルノコシカケの仲間などは多年生なので、
雪の中でも、極寒でも、じっとその場で、
耐えに耐えているわけで。
また、エノキタケやヒラタケなどは、
冬にも発生するきのことして知られています。
世界を真っ白に染めていた北国の冬が終わり、
大地に土の色がもどり、植物が爆発的に芽吹き、
待ちに待った春が到来。
早春に咲く、カタクリやイチゲと言った、
可憐な花々に目が釘付けになってしまいがちですが、
そんな中でも、きのこファンは、きのこを探します。
あった!
朽木の上に、オオシトネタケ!
オオシトネタケは、春に、発生します。
阿寒湖周辺では6月頃に見ることができるのですが、
逆に言うなら、6月は阿寒湖畔ではまだ春なんです!
腐朽した倒木やその周りに、群生、または、単生。
きのこは椀形〜皿形で、比較的大きく、
椀の縁がうねうねと波状になっていて、
淡褐色〜類白色の太くて短い柄があります。
(柄にはしわひだが見られることも)
お皿の内側は、黄褐色〜暗赤褐色で、
でこぼこしていて、シワがあり、
通常は中央部がくぼんでいます。
お皿の外側(裏側)は、
柄と同じく、淡褐色〜類白色です。
毒。
毒成分は不明ですが、
誤食すると下痢や腹痛など、
胃腸系の中毒を起こします。
実は、今回の写真のきのこを、
オオシトネタケ、としたのは、詳しい人からすると、
「ちょっと、待った!」
という案件でありまして、
それもそのはず、フクロシトネタケと言う、
双子級のそっくり毒きのこが存在するのですが、
それらを区別するには、
顕微鏡で胞子を確認することが必須なんです。
いずれにせよ、
似たようなきのこは食べないようにしましょう。
いったい、なぜ、今回のきのこを、
オオシトネタケ、としたのかと言うと、
なんとなく、です(笑)。
ゆるくてすみません。