不正解、食べられません!
シダレハナビタケ食不適

その昔、1990年代の前半くらいに、
「恋は遠い日の花火ではない」
というキャッチコピーのウイスキーの広告があって、
今もそのテレビCMを思い出すことができます。

まあ、今は、インターネット時代なので、
ググれば、すぐさま、このCMの1本や2本は、
すぐに YouTube で見つかります。
女優の田中裕子がそりゃあ魅力的で……。
素敵なテレビCMでした。

広告って、その「商品」の、
知名度や購買欲をアップさせるのが基本ですが、
たまに、真綿で首を絞めるように、
時間をかけてじわじわ効いてくるような、
イメージアップ的な戦略をとることもありますよね。

なんできのこそっちのけで、
昔のテレビCMの話をしているかというと、
ばかだねえ……と思われても仕方ないのですが、
「花火」つながりです……(笑)。

ぼくは「シダレハナビタケ」と聞くと、
もう反射的に田中裕子を思い出しちゃうんです(笑)。

「遠い日の花火」と「シダレハナビ」って、
なんとなく、イメージが似てませんか?
え、まったく似てない?
あ、そうですか……。

シダレハナビタケは、夏から秋にかけて、
ミズナラなどの広葉樹の倒木から発生します。

長さは2cmほど。
きのこは、曲がって、垂れ下がって、
その名前の通り、枝垂れた花火状態。

色は最初白く、後に、淡黄土色に変わり、
古くなると汚れたような黄土褐色に。

触ると、肉はけっこうしっかりしていて、
折れそうでなかなか折れません。

食不適。

見た目も、触った感じも、
まったくおいしそうにすら見えません。
見つけたら、まあ、
そのきのこらしからぬ稀有な姿を。
じっくり鑑賞しようではありませんか。

さて、一度、
自分の頭の中で結びついてしまったものは、
なかなか切り離すことができませんが、
「恋はシダレハナビタケではない」
というコピーが使い物にならないことくらいは、
理解しているつもりです、はい。

それはそうと、
このきのこの形は、遠くから見ると、ほんと、
打ち上げ花火のように見えてくるから不思議です。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。