きのこは、菌類です。
植物よりも動物に近い生きものなので、
生きていくためには外部から栄養を得なければならず、
と、なると、北国よりも南国の方が、
やっぱり生きやすいのではないかと思うわけで。
寒いところで生きていくのは大変ですよね。
人も、きのこも。
以前、北海道で生きている、
シュタケというきのこをご紹介したのですが、
今回ご覧に入れるヒイロタケと、
外観では見分けがつかないほどそっくりなんです。
北海道や本州の高地で見られるのはシュタケで、
本州で見られるのはヒイロタケが多いのです。
北海道と本州の間に横たわる津軽海峡は、
動植物についても境界線になっていて、
北海道だけで見られる生きもの、
北海道では見られない生きもの、
がけっこういたりするんですね。
菌類にも当てはまるに違いありません。
ぼくはほとんど北海道で写真を撮っているのですが、
今日ご紹介するきのこは、いつもと逆で、南方系。
我が愛犬柴犬はなさんにもご登場願います。
ヒイロタケは、広葉樹の枯木から発生。
本州の平地ではごくごく普通に見られるきのこです。
傘は半円形で、鮮やかな朱紅色。
いくつか重なり合って花びらのよう。
鮮やかな色を活かすべく、
染物の原料として使われることがあるとか。
(風雨にさらされると色が薄くなります)
表面は平滑で無毛、不明瞭な環紋があります。
肉はコルク質〜革質で、
切断した断面は濃淡の縞模様に。
傘の下面は濃赤紅色で、ヒダではなく管孔。
肉眼ではわからないくらいの小さな孔が空いています。
食不適。
固くてとても食べられたものではありません。
ちなみに、
写真の真ん中あたりに写っているのは、
これまた、きのこで、スエヒロタケ。
これまた、以前、ご紹介しております。
気になる人はこちらをご覧あれ。
それにしても、今回の写真は、
群馬の柴犬はなさんのお散歩コースなので、
背景的な美しさに欠けていることをお詫びします。
グンマーをけなしているわけではありません。