写真を撮影するにあたっては、
とにかく、構図が物を言うというか、
1に構図、2に構図、3、4も構図、5も構図、
というくらい、構図が重要です。
よく例えられるのが、
子どもの落書きとピカソの絵の違い(笑)。
もちろん、大ピカソの絵の素晴らしさは、
誰もが認めるところではありますが、
子どもの落書き的に見える作品があったりします。
子どもの絵と比較すること自体が失礼ですが、
何がピカソの作品たらしめているか、と考えると、
意図的な構図で描かれているかどうかが、
大きく違うわけです。
絵も写真も構図が重要なのです、はい。
じゃあ、いつもご覧いただいている、
ぼくのきのこ写真の構図が優れているかというと、
非常に微妙ですね……(笑)。
ただ、きのこをアップで撮るだけではなく、
阿寒の森の素晴らしさもちらっと感じてほしい、
とは常に思ってますので、
一般的な人が撮影するきのこ写真よりは、
きのこの主役度?が小さかったりします。
だって、きのこも阿寒の森も好きなんだもん……。
と、いうことで、今回ご紹介する写真も、
本来主役であるはずのチシオタケが、
すんごく小さく写っています(笑)。
だって、後ろにでんと生えている、
アカエゾマツ、立派でしょう。
おそらく樹齢は500年以上。
レコードで言うなら両A面(古いな!)、
お芝居で言うならダブルキャスト!
どちらも、主役です。
チシオハツは、夏から秋にかけて、
ミズナラなど広葉樹の地面から発生します。
今回の写真には、
アカエゾマツとトドマツしか写ってませんが、
ぼくの、つまり、カメラの後ろに、
大きな広葉樹が生えているんです(笑)。
地面の落葉を見ると広葉樹が混じっているでしょ!
傘は経3〜9cmくらい。
まんじゅう形から平らに開きます。
表面は、はじめ鮮桃赤色〜桃緋色、周縁部は淡色、
のちに斑紋状に退色していきます。
ヒダはクリーム色で間隔が狭くなっています。
絵は高さ4〜7cmほど。
根元がやや太まり、白地に桃赤色が見られます。
食毒不明。
似たようなきのこでドクベニタケなど、
毒きのこもあったりするので、
まあ、食べないほうが無難でしょう。
それにしても、阿寒の森で生きているきのこは、
どことなく幸せそうな感じがするのは、
きっと気のせいではないような気がします。