サンカヨウという花をご存知でしょうか?
やや冷涼だったり標高が高い地域で見られる植物で、
5月〜7月くらいに、可憐で白い花を咲かせます。
直径2〜3cmくらいの花が数個同時に咲くさまは、
もちろん、普通に美しいのですが、なんとなんと、
雨に濡れると花びらが半透明になるんです!
昨今、この半透明の花が、SNSなどでもアップされ、
話題になったりしています。
興味ある方は、ぜひおググり遊ばせ。
さて、今回ご紹介する、
ヒメシロウテナタケですが……。
はい、そうです。
雨に濡れたサンカヨウを彷彿させるような、
白くて半透明のきのこなんです!
いやあ、素晴らしい美しさですねえ。
筆舌に尽くしがたいとは、まさにこのこと。
きのこが持っている色については、
まだまだ正確な理由がわからず、
研究途上らしいのですが、
なんせ、ヒメシロウテナタケは、半透明。
色が有るのか、無いのか、わかりません(笑)。
とにかく、森を歩いていて、
こんなガラス細工のようなきのこを見つけた日にゃあ、
これだけでご飯3杯は食べられると言うもの。
だって、森の緑が傘越しに透けて見えるんですよ!
幸せ以外の何者でもありません、はい。
さて、ヒメシロウテナタケは、
夏に、苔むしたような樹木の根本など、
湿度が高い環境で発生します。
群生することもしばしばです。
こんな姿なので、
ものすごく貴重なきのこかと思いきや、
阿寒の森ではけっこう頻繁に見かけます!
(すごいなあ、阿寒の森は!)
傘は全体的に白っぽい半透明で、
小さなまんじゅう形から平らに開きます。
中央部はやや凹み、縁はぎざぎざしてきます。
傘の裏にはヒダがあり、間隔は広く空いています。
柄も傘と同じく半透明で、表面はざらざらしてます。
食毒不明。
そもそもヒメシロウテナタケという名称も、
きのこ研究科の青木実氏が提唱している仮称なんです。
この半透明なきのこの生態……。
ぜひ詳しく知りたいですね。
ちなみに、
シロヒメホウキタケというきのこがいますが、
きのこ名における「ヒメ」「シロ」の順番は、
特にルールはないのでしょうか?