きのこって、人間の想像のはるか斜め上、
いろいろなものから発生するんですよ。
立木や倒木や地面はもちろん、
昆虫(いわゆる冬虫夏草)に、きのこ(共食い!)に、
古い家のお風呂やキッチンや(木造部分)、
押入れの中の洗濯してないパンツ(笑)!などなど、
とにかく、有機物であれば何でも、
きのこの「エサ」になっちゃいます。
そうそう、無機物の、
プラスチックを分解する(食べる)菌類が、
発見されてニュースにもなりました。
いろいろな場所できのこを見つけたら、
何となく、その周囲も見渡すじゃないですか。
すると、今まで気が付かなかったものが、
ふと目に入るわけです。
ただの倒木だと思っていたものが、
実はよくよく見てみると、
きのこやらコケやら地衣類やらが生えていて、
まるで小さな森のように思えたり……。
きのこを意識するようになったら、
人生が豊かになること間違いなし、です!
さて。
倒木があったら、じっくり見る。
それがきのこ探しの鉄則です。
はい、なんか、カリフラワー的なきのこ発見!
コブリマメザヤタケですな。
コブリマメザヤタケは、夏の初めに、
腐朽が進んだ広葉樹の倒木などから発生します。
高さは、2〜7cmほど。
白っぽくて粉がまぶしてあるような姿は、
一度見れば、すぐに覚えられそう。
何を隠そう、今回の写真でご紹介したのは、
コブリマメザヤタケの無性世代の子実体なんです。
ん? 無性世代?
生物の教科書に出ていたような……?
と、お思いも方がいるかも。
簡単に説明をすると、無性世代とは、
世代交代のときに無性生殖で増える世代のこと。
親の体細胞から新しい個体が生まれるので、
親と同一の遺伝情報を持つクローンです。
そして、もちろん、
コブリマメザヤタケには、有性世代もあります。
その形状は、無性世代とはまったく異なり、
楕円〜棍棒形の円筒形で、ほぼ真っ黒です。
マメザヤタケにそっくりです。
そう、マメザヤタケの小さいやつだから、
「こぶり」マメザヤタケなんですね。