もうけっこう長いあいだ、
阿寒湖周辺の森できのこの撮影をしているので、
保存してある写真を確認することで、
各きのこが発生する時期がだいたいわかります。
見たい、撮影したい、と思っていたきのこが、
例年ならば発生している時期なのに、
さっぱり姿を見ることができない年が……。 今年2023年は、まさにその例外と言える年で、
とにかく、6月7月の降水量が記録的に少なく、
お盆を過ぎてなお、気温が30度を超えるなど、
きのこだけではなく、人間を含めた、
生物全体に影響があること間違いなし、
という状況でした。 森の草付きの急な斜面を走るように下り、
1mくらいの段差をひょいと飛び降りたら、
目の前の背の低いトドマツの枝の下で、
寝そべっているエゾシカと鉢合わせ!
お互いにびっくり(笑)!
なんてことも。 シカさん、行動するにはあまりに暑くて、
少しは涼しい木陰で涼んでいたんだろうなあ……。 お盆を過ぎて、暑さがちょっとだけゆるみ、
丸1日雨が降り続いた日の翌々日、
オンネトー付近の湿地へ。
ミズバショウの大きな葉っぱの根本に、
若くてピチピチのヌメリササタケを見つけました。 ヌメリササタケは、秋に、
広葉樹林、針葉樹林の地面から発生します。 傘は経3〜8cm、
表面は著しい粘性があり、オリーブ褐色〜灰褐色で、
中央部は濃色、周縁部は淡紫色を帯びます。 傘の裏側のヒダは最初淡紫色で、のち粘土色〜錆色。 柄は長さ6〜12cmで円柱形。
淡青紫色で粘液に包まれています。 食。
ほんのりとした甘みがあり、舌触りも抜群。
煮物、汁物、酢の物などによく合いそうです。 ぼくは毎年のように食べているのですが、
このきのこを獲りに行く、というより、
他の大物きのこ!が採れなかったときの代わり、
ってことがほとんどです(笑)。 夏が暑すぎたり、冷夏だったり、
災害レベルの雨が降ったかと思えば、
ぜんぜん降らないこともあったりと、
このところの気象状況は、
なんか、両極端なことが多いと感じます。 おそらく地球温暖化の影響なのでしょうが、
少しでも地球にインパクトが少ない生活を、
と思う今日この頃でございます。