さて。
今回ご紹介する写真を見て、
このきのこがシイタケだと気づいた方は、
どのくらいいらっしゃいますかね?
あたかも知らないきのことして、
「食べられる食べられないクイズ」に挑戦した方も、
けっこういらっしゃるのではないかと。
だって、シイタケと言えば、もう、
泣く子も黙る、きのこの中のきのこ、
きのこの女王、キング・オブ・きのこ、
知らない人などほとんどいないと思われる、
日本でもっとも有名なきのこのひとつ、
と言っても過言ではありませんから。
ただし、シイタケを見たことがあるのは、
お店のきのこ売場、あるいは野菜売場でしょう。
野外で天然のシイタケを見た、という方は、
圧倒的少数派に違いありません。
今回の写真は、世界自然遺産で有名な白神山地の麓、
青森県のとある森の中で春に撮影したのですが、
実は、何を隠そう、ぼくも、最初に見つけたとき、
すぐにはシイタケだとわかりませんでした(笑)。
シイタケは、年に2回、春と秋に、
広葉樹の倒木や切株から発生します。
(まれに針葉樹からも発生するとか)
いわゆる、木材腐朽菌です。
傘は径4〜10cm、ときに、20cmを超えることも。
最初はまんじゅう形で縁は強く内側に巻いてますが、
成長するにつれてほぼ平らに開きます。
表面は茶褐色〜黒褐色、または淡褐色で、
しばしばひび割れて鱗片状〜亀甲状になります。
ヒダは白色で、狭い間隔でぎゅっと詰まっていて、
古くなると褐色のシミが見られます。
柄は長さ3〜5cm(ときに10cm)で、
不完全なツバがあり、その上側は白色、
下側は白〜帯褐色で繊維状や鱗片状だったりします。
食。
人工栽培が盛んに行われるほどに、
(お味も天然ものに近づいているような)
そりゃあおいしいきのこです。
もちろん、苦手な方もいると思いますが……。
ただし、生食は厳禁。
その名も「しいたけ皮膚炎」と呼ばれる、
アレルギー反応が現れることがあります。
いくら採りたての新鮮だからと言っても、
生では絶対に食べないでくださいね。
英語やフランス語でも「shiitake」と言いますが、
実はたくさん流通しているわけではないようです。
がんばれ、shiitake!