不正解、食べられません!
カエンタケ猛毒

2024年も終わりが近づいております。
年末、といえば、今年のなんとかベスト10とか、
10大ニュースとか、1年を総括する話題が、
あちこちで囁かれます。

今年は、わがきのこ人生!において、
特筆すべき、大きな出会いがありました。
そう、あの、泣く子も黙る、猛毒きのこ、
カエンタケを見つけたんです!

カエンタケは、愛用する「北海道のキノコ」に、
苫小牧市撮影、とのことで掲載されているのですが、
阿寒湖周辺ではまったくお目にかかれず、
いつかは会いたいきのこナンバーワンでした。

見つけたのは、青森県の奥入瀬渓流。
遊歩道を散歩していたら、大きなミズナラの切株に、
何か、生々しい赤い色がちらっと見えたんです。
近づくにつれ、お! まさか! マジかよ!と、
テンション上がるわ、わくわく、どきどき……。

目の前に立って、確信し、
思わず、カエンタケだ!と、叫んでしまいました。
興奮も隠せず、ただ、じっと、見つめます。
赤? 紅? 緋? 朱?
どの漢字がいちばんしっくりくる色かなあ、
なんてことを考えつつ、ひたすら、眺めます。
毒か猛毒かなんて、美しさには関係ありません!

カエンタケは、夏から秋にかけて、
主にブナ科樹木の枯死木、その周辺土壌から発生。

円柱形でしばしば枝分かれし、
とさか状、あるいは手の指状になったりします。
高さは10cmを超えることもしばしば。
先端は丸みを帯び表面は朱色〜赤色で光沢があります。
肉質は硬く、肉は白色です。

猛毒。

食後30分ほどで、悪寒、腹痛、頭痛、手足のしびれ、
嘔吐、下痢など、胃腸系から神経系の症状が現れます。
その後、腎不全、肝不全、呼吸器不全、脳障害など、
全身にさまざまな症状が出て、死に至ります!
生存しても、重い後遺症が残る場合が……。
その毒成分は皮膚刺激性も強いとされているので、
触るのも厳禁です!

ここ数年、日本最強の猛毒きのことして、
テレビなどで取り上げられることも多いので、
ある意味、有名なきのこになりつつあるかと。

SNSなどで、
毒きのこを食べたことを自慢する人がいたりしますが、
このきのこだけは洒落になりません。
くれぐれもお気をつけあそばせ。

ただし、きのこ鑑賞を嗜みとする風流人にとっては、
琴線に触れる美しいきのこだと申せましょう。

この日はいつもの一眼カメラを所持しておらず、
コンパクトデジタルカメラのRICOH GR3 で撮影。
なんの、なんの、
最強のスナップショットカメラと言われるだけあって、
写りはバッチリでした。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。