KINDER
ガキの頃は、バカだったなぁ。

(8月3日)

「サンタさんは煙突から家の中に入る」
 という話が不思議でたまりませんでした。
 子供のころ家にあったのは、
 母屋の外にあるお風呂の煙突。
 あんな細い煙突の中を、
 どうやって通り抜けるのか?
 仮に苦労して通り抜けても、
 そこはまだ家の外・・・。
 欧米の家庭にある、
 暖炉の煙突の話だと知ったときは、
 「なんだそうか」と納得しましたが、同時に、
 「じゃあ、わたしのうちにはどうやって?」
 という新たな疑問が生まれました。
 細かいところにこだわり続ける性格は、
 今も変わりません。
 (37歳)

小学校6年生のころです。
 ねこやなぎの木に付いているフワフワは、
 時間がたつとほんとうの
 猫になると信じていました。
 程々に区別がつく歳にだったので
 「木から猫はうまれないだろう」
 とは思ったのですが、
 なんとなくファンタジックな気分になり、
 フワフワを大事にあっためていました。

 (べんべん)

小学校5年生の頃のことです。
 クラスで一番頭のいい男の子が
 額の横(目の斜め上辺りで頭に近い)に
 ケガをしました。
 最初の何日かはガーゼを当てていましたが、
 そのうち治りが悪いとのことで、
 ガーゼをはずして登校してきました。
 まだ傷が生々しかったのでその男の子は
 ティッシュで拭いていました。
 その様子を授業中ではありましたが
 なんとなく見ていたら目が合い、
 その男の子がティッシュを
 私に差し出すようにして
 「のうが出た」と言ったのです。
 私はそれで「脳みそって白いんだ」と
 思い込んでいました。
 その授業が確か理科の時間で
 わざわざティッシュを私に見せてくれたので、
 頭のいい男の子が
 私に教えてくれたのだと思ったのでした。
 時は流れて高校1年のある日、
 足にケガをしていたクラスの友達が
 「のうが出た」と言ったのを聞き、
 初めておかしいと気づきました。

 わかったとたんに一人で大笑いしましたが、
 「のう」とは「膿」つまり
 「うみ」のことだったのですね。
 頭の近くにケガをしたから
 頭の悪い小学5年の私は勘違いしたのでした。
 でも本当に脳みそって白っぽいんですよね。
 (Shoko)

子供がまだ保育園に通っていた頃、
 同じクラスの女の子が私に聞いてきました。
 「おばちゃんは、どうして声は男なの?」
 すばやく周りを見回して、
 あたかも人に聞かれてはいけないというように、
 私は彼女の耳元でささやきました。
 「おばちゃんはね、女に見えるかも知れないけど
  (一段と低い声で)本当は男なんだよ・・・・
  ぜ〜ったい誰にも内緒だよ!」
 「う、うん・・・」
 今でも信じてるかなぁ。ごめんね。
 (ポン)

小学校1年か幼稚園の頃、
 私たち姉妹は自宅で美容師の叔母に
 髪を切ってもらっていたのですが、
 母の話によるとどうやら私は
 それを真似したらしく、
 廊下にきちんと新聞紙を敷き詰め、
 子供椅子をその中央に置き、
 妹(1歳か2歳だった)を座らせ
 首にバスタオルをかけて、はさみで
 チョキチョキと切ってしまったそうです。
 あとで叔母に妹はきれいにそろえて
 貰ったらしいのですが、
 あまりにも私が切りすぎた為
 かなり短くしか残っておらず、いまだに
 その頃の写真を家族で見たりすると
 妹に「あんたのせいで!」と
 言われてしまいます。

 その時の事ぜんぜん私は
 覚えていないんだけどね〜。ごめんね。
 (匿名希望)

私もヘンなもの食べてました。
 虫とか、植物じゃないんですけど、
 ビオフェルミンというお腹の薬です。
 子どもの頃、
 お腹が弱い子だったのでよく飲んでたんです。
 粉っぽいその味が大好きで、親の目を盗んでは
 救急箱から取り出して、よく食べてましたねえ。
 今でも時々食べたくなります。
 (むうみん)

たぶん「アラレちゃん」を見てだと思いますが、
 ポッキーのチョコレートの部分だけを
 なめて食べてました。

 あとに残る、唾液でふやけた
 「プリッツ」は、まずかったなぁ。
 でもかなり長いことやってた気がします。
 チョコボールでも散々やったけどね。
 (ヤンヤン)

スイミングスクールのバスの後部座席から、
 後ろの車に手を振る という遊び、
 私もやっていました。
 バイバイ!バイバーイ!と叫びながら、
 それはそれは一生懸命に・・・。
 そして、手を振り返してくれたら、
 あの人はいい人だ!
 手を振り返してくれないと、なんて冷たい人だ!
 と勝手に決めつけていました。
 なかでもレアな出来事は、
 タクシーに手を振ったら
 運転手さんではなく、後ろに乗っていた
 お客さんが手を振ってくれたこと!

 それにつられて
 運転手さんも手を振ってくれました。
 これにはみんなで大喜び。
 (ろん)

私の娘(小3)は小さい頃から
 「私は飛べるんだ!」と信じています。

 毎日、傘を持って高い所(階段3段とか)から
 ピョン、と飛ぶ訓練をしています。
 そして、ちょうちょを捕まえられた時には、
 粉をもらい(手に付くだけなのですが)
 なんか小さい声でごにょごにょと唱えてから、
 その粉を頭に振りかけて、それはもう必死に
 両腕をバタバタさせて飛んでみるんです。
 そしてボソッと
 「まだ時期が早いんだ」とその日はブルーに・・。
 (なおてぃ)

小学校にあがってはじめての遠足。
 大好きなお菓子を買いあさり、
 先生におすそわけしに行ったところ、
 「こいつはー!」と大笑いされました。
 私のリュックには、
 柿の種・さきイカ・タラ珍味・都こんぶ・
 チーズかまぼこ…。

 両親ともお酒を飲まなかったため、
 普段食べられないスペシャルなお菓子ばかり。
 大好物をかかえ、
 「遠足って楽しーい!」と大喜びだった6歳児。
 20年余りたって
 幼なじみの結婚式で同席した先生に
 むやみやたらとお酒を注がれて参りました…。
 (mun)

ガキばなし、たのしく読んでます。
 指しゃぶりが大好きだった私に母は
 「おいしそうねー」
 私は「いいよー」といって
 よく右の親指をなめさせてあげていました。

 母は多分指しゃぶりを
 止めさせたかったんだと思います。
 (し)

私がガキ(小学校低学年)の頃といえば、、、
 両親がこどもだった時代には、きっと
 世界が白黒だったんだ、と思ってました。
 「お母さんはいつごろカラーになったの?」
 と母に聞いたら、
 わけがわからない顔をされました。
 (きょこ)

子どもの地理感覚って、
 すごく自分の生活に密着してる感じですよね。
 私が子どものころ住んでいたA村は
 私にとっては、自宅がある社宅と幼稚園と
 時々行く病院くらいの範囲で、
 それがA村なんだと思っていました。
 けど、A村には小学校も中学校も高校もあるし
 病院も、いつも行くところ以外にもあるし、
 海も裏山もお寺も神社もあると知ったときに
 A村って本当はなんて広いんだ!と
 驚愕した記憶があります。

 そして隣町(やっぱり車で15分くらい)の
 B町、C市は今の感覚で言うと
 まるで東京まで行くような距離感で
(ちなみに、今の家から
 東京までは電車で2時間半くらい)
 たまに出かけると、
 すっごい遠出をしたような気分だったし
 「東京」は、今の感覚で
 北海道くらい遠い感じでした。
 (ふいづ)

幼稚園児の頃、ピアノを習わせようと、
 親が中古のアップライトピアノを
 買ってくれました。
 幼稚園で見るグランドピアノと
 形が違ったので、こういう四角いピアノは
 中古のピアノと言うんだ。
 と勝手に納得してしまいました。
 そして、初レッスンの日、
 マンション住まいの先生の家のピアノが、
 自分の家のピアノと同じ形だったことが
 うれしくて一言、
 「お母さん、先生のも中古のピアノだね!」
 大きくなってから、母親に、
 あの時は顔から火が出るほど恥ずかしかった、
 と聞かされました。
 (D)

うちの姉が、
 まだ滑舌の悪いちびっこだった時の話です。
 ある日、向かいのお宅でお葬式があり、
 母と2人で出席。
 みんなが故人を偲んでしんみりしている中、
 何を思ったか、
 「あーなたーがのぞむなら、
  わたし、なにをされてもいいわー」

 と、百恵ちゃんの歌を熱唱。
 みんな笑うに笑えずしーん。
 母は恥ずかしくて真っ赤になり、
 早々に退散したそうです。
 今でも母は
 「あの時は本当に恥ずかしかった…
  よりによってあんな色っぽい歌を…」
 と愚痴ってます。
 (匿名希望)

末っ子の弟だけ
 夜は父母と一緒に隣の部屋に寝ていたので、
 3人兄弟の中で一番夜更かしをしていました。
 ある日父親が
 夜食にラーメンを作っていたときに、
 例の弟がキッチン周りを
 うろうろしていたせいで父はうっかり
 ラーメンを弟のお腹に落としてしまいました。
 見事に火傷となってしまい、
 弟は泣きつづけていたので
 それまで眠っていた私もさすがに目が覚め、
 ふすまを開けてとなりの部屋を覗いたら、
 こたつの上に
 パンツ一丁の弟が寝かされていました。
 蛍光灯の紐から下げた氷嚢が
 お腹においてあり、
 その異様さに何かの儀式かと
 ビクビクしていたことが印象深いです。

 ちなみにその弟、生まれたばかりの頃は
 ベビーベッドを買ってもらえず、
 ステレオのスピーカー(その頃は大きかった)
 の上に寝かせられていました。
 不憫でなりません。
 (匿名希望)

今でもバカなので、ガキの頃のバカ話を
 今まで思い出せなかったのですが、有りました。
 小さい頃
 母の手伝い(と言っても足手まといですが)で
 洗濯物をベランダで干していたときのこと。
 ベランダの柵に私が手をかけると
 「ばちっ!」という
 ちょっと強めな静電気が起こりました。
 びっくりした私はしばし硬直。
 そして、ばちっとなった柵を
 そーっと撫でてたそうです。

 もうなんにも起こんないよーと
 母に言われても分からなかったガキの頃でした。
 (静電気マン)
 
   
(ミニコメント)

サンタさんの煙突への疑問も、
たしかに、思った思った!
ポッキーのチョコの部分だけも、懐かしいわぁ。

子どもって、自分でも
なんだかこれは信じられないかも、
とうすうす気づいていたとしても、
信じられない積極的な理由がないかぎり、
たいていのことを、鵜呑みにするんですよね。
それと、基本的に相手の発言は
いい意味で受け取る。

世界から祝福されている存在として、
ずっとガキのままでいられるというのも、
なかなか、しあわせなことだと思います。

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2003-08-03-SUN
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