KINDER
ガキの頃は、バカだったなぁ。

(9月30日)

・子どもの頃です。
 道にある土管のふたの下は下水道だと思っており、
 それは地下として
 かなり広くつながっていると思っていました。
 映画で逃亡者が逃げたりするあの情景です。
 で、うちが貧乏になったら
 この土管の下で暮らすのだと、
 なぜか思いこんでいました。
 暗い土管の下水が流れる脇で
 食卓を囲む我が家族を想像して悲しくなっていました。
 でも水には困らないな、と。
 (Chise)

・小学生の頃、
 祖母の家のお向かいにある薬局の前に
 「明るい家族計画」と書いてある
 小さな自動販売機を見つけました。
 その中の商品をよーーくみると
 金髪の外人の女の人と男の人が
 薔薇に囲まれて見つめあっている写真が
 うつっており……たぶんこの箱の中には、
 何か家族を楽しくさせるものが入っているんだな。
 え!ということは大人は楽しい家族を作るのに
 この小さな箱に入る位のサイズの
 「道具」のようなものを使っているのか!!
 なんかドラエモンみたいだ!と、
 勝手に結論をだして大感心。
 私ってまだまだ知らないことがたくさんあるんだなー、
 今日は勉強したぞ!っと
 満足気分で家に戻ったのでした。
 (紫芋)

・「ガキの頃はバカだったなぁ」
 とても楽しく読んでいます。
 こんな企画をしてくれたほぼ日に感謝!
 わたしには子供はいませんが、
 もう遠く記憶の中かすんでしまった
 自分の甘酸っぱい(?)子供時代と、
 今見ているギャーギャーうるさい
 ヨソ様の子供が、
 「他人じゃない」という気がするようになりました。
 自分もこの世界のひとつなのねえ、みたいに思えます。
 この感覚、自分が親になるまで味わえないもの、
 下手すりゃ一生縁がないものと思っていましたが、
 どうしてどうして、
 まだまだ自分の記憶と想像力をつなげることで、
 なんとかなるもんだと感じています。

 ありがたいことにまだ募集しているようなので、
 自分の話を……。
 小さい頃から、わたしは四つ足の動物が大好きでした。
 身近なところでは、犬や猫。
 シートンや椋鳩十の動物記にロマンを感じました。
 それで、両手を地面についた四つ足の姿で、
 バタバタと家中を走り回って遊んでいました。
 心は「動物」で、イメージは「疾走する馬」でした。
 地面に置いたお皿から、水をなめて飲もうともしましたが
 それができないので「猫はエライ」と思っていました。
 この「四つ足ひとり遊び」は、
 小学校の中学年くらいまで
 やっていたような気がします。
 (ARROW)

・小学生の頃、学校が終わってから、住所録を手に、
 同級生のお宅を自転車で探して回っていました。
 ○○さんは古めの一戸建てなのねぇ…とか、
 この人が学校から一番遠い!とか、ついつい、
 いちいち感想をつぶやきながらの、お宅拝見。
 おかげで、どこに誰が住んでいるかわかっていたので、
 欠席者が出た時に、連絡物を届ける人がいないと、
 私がその役を担当していました。
 (カヨ)

・「黄色のレンガを踏むと20歳で死ぬ」というのを
 読んで思い出したのでメールします。
 私が小学生5,6年生の時、友だちの間で
 「『紫色の鏡』という言葉を2
  0歳になっても覚えていたら死ぬ」
 という噂が広まったことがありました。
 そんなことあるわけない、と思いながらも
 『紫色の鏡』という何だか雰囲気のある言葉に
 わけも無く不安を感じました。
 高校生ぐらいになってもふとした瞬間に
 『紫色の鏡』…と思い出してしまい
 嫌な気分を味わっていました。あの頃の友だちも
 私のように律儀に憶えていたのかどうか
 ちょっと気になるところです。
 (今年で23歳)

・子供のころ、よくある住宅展示場とか
 分譲住宅に描かれてある間取り図を見て
 南側のバルコニー付きの部屋を
 「私の部屋」と決めて
 あれこれ想像するのが大好きでした。
 そして妹に「ここが私の部屋」と自慢すると
 「わたしもそこがいい!その部屋は私のものよ!」
 と言い出して本気の喧嘩になることもしばしば。
 数年後に、本当に南向きの
 バルコニー付きの部屋を手に入れたのですが、
 妹と私は同じ部屋でした…
 (k)

(ミニコメント)


実は、この「ガキばなし」にいただいたメールで
まだ、紹介していないものは、
あと、1500通以上もあるんですよねぇ。
こうして、長い時間をかけながら、
子どもの頃の人間関係などを思い出したり、
不思議な気持ちを振り返ってみたりするのも、
悪くないんじゃないかなぁ、と思って、
やっぱりまだまだ、続けていきたいと考えています。
いつも、たくさんの投稿を、どうもありがとうございます。

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2003-09-30-TUE
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