(10月23日)
・妹は、食事中に茶碗とはしを持ったまま
「おなかすいた」と、つぶやいたことがあります。
母は学生時代、部活で体力を使い果たして家に帰り、
玄関のドアを開けながら「ただいま」と言ったつもりが
なぜか「いただきまーす」と
大声で叫んで、家族に笑われたことがあるそうです。
……親子だなぁ……。
(おおかみ)
・押し入れの天井板って、開きますよね。
そこに「押し入ればあさん」がいると信じていました。
私の中でばあさんは、長い白髪を振り乱した白装束、
かつナギナタを持っていて、
いつ天井越しにナギナタでやられるか!
と危険を感じていました。
何でナギナタなのか、さっぱり分かりませんが。
あと、多分ゴキブリか何かなんでしょうが、
壁の中でゴソゴソ音がする事があって、
薄っぺらくて黒い「細長い人」が
動き回っている想像をしてました。
想像はどんどん脹らんで、
「細長い人」は何人もいる!
音がしない時はどっか人のうちに行っている!
壁の隙間から時々こっちを見てる!などなど、
とにかくホラーなガキでした。
今でもちょっと恐い。
(鬼っこ)
・小学生の頃、古い祖母の家の
ぼっとん便所に、つるんと落っこちたことがあります。
とっさに腕をがっと開いて、
必死に便器につかまりました。
「ばーちゃーん!」と泣きながら叫び、
無事救出されるやお風呂場に直行。
幸いにもその日は兄妹がいなかったので、
彼らに知られたら死ぬほど馬鹿にされると思って、
ずーっと秘密にしていました。
三十路を過ぎて時効と思い、妹に告白。すると妹は、
「汚ねー!……でも実は私も落ちたんだよね」
そりゃ知らなかった。
(学級文庫)
・理科の授業中、後ろの席から
ヒソヒソと話し声が聞こえてきました。
「黒板の温度っていう漢字、間違ってねぇ?」
「あ、なんかへんだよなぁ。」
「だよな、先生、間違ってるよなぁ」
でも、黒板に書かれている文字は「湿度」‥
訂正したほうがいいのか?
→でも、恥をかかせてしまうかも
このまま聞かなかったフリをするのか?
→先生、この先ずっと、間違ったままかも
子供心にすごく悩んだ末に、結局、
彼の発見に水を差すことはできませんでした。
(とよ)
・小さい時、違うお店の袋を持って
別のお店に入るのはすごく失礼な事だと思っていました。
地元のスーパーは2件並んで建っていたので、
隣の店で買ったものを持って堂々と隣へ入っていく母に、
「袋でバレちゃうよ!」と泣きながら止めに入ったり、
自分が持たされた時は背中に隠して持ち、
背後に回られないよう360度警戒して歩いてました。
お店の人がきっと悲しむと思っていたんだと思います。
あんなに気を使った事はあの頃以来
ないんじゃないかなぁ……。
(D)
・中学生にあがるくらいまで、
チョコレート菓子の「パイの実」と
「たけのこの里」はとても手の届かない
最高級菓子と思い込んでました。
150円以上のお菓子には子供ながらに遠慮し
いつもお母さんに「アポロ」を買ってもらっていました。
(く)
・絵を川に流していた方の話で思い出した話です。
私が自信があったのは歌でした。
通学路にNHK学園があったのですが、
テレビのNHKだと思っていたので、
スカウトされるのではないかと期待して、
毎朝その前を通る時は、大きな声で
『翼を下さい』を歌っていました。
人が通ると、ちょっと恥ずかしいけど、
スカウトされればみんなに聴いてもらうんだし、
でも控えめな雰囲気の方ががいいかも…と、
妄想はふくらむ一方でした。
(ネコハシル)
・3〜4歳の頃、渋谷のデパートで母とはぐれ、
迷子になりました。
泣いているところ見つかり、
待合い室みたいなところへ連れていかれました。
係りの方が「飴をあげるね」と言ってくれたとき、
「虫歯がいやなので、糖分が少なめの飴をお願いします」
とリクエストしたことを自分でもうっすら覚えています。
迷子のくせに、偉そうに!!
(なほ)
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(ミニコメント)
今回、ささやかだけど思い出したくなるような話が、
特に、多かったような気がしました。
「天才少年あらわる」という謎の報道を求めて、
自分の絵を川に流した人もいれば、歌をうたった人もいて。
根拠のない自信が、今も世の中に溢れているかと思うと、
なんだか、元気になってきちゃいますねぇ。
(木村俊介)
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