KINDER
ガキの頃は、バカだったなぁ。

(2月13日)

・私は、持続音が、たまらなくコワイです。
 ゆらぎのある音だとか、
 だんだん音程が変わるのは好きなのですが。
 たぶん、トラウマというやつだと思います。
 子どもの頃に父といっしょにお風呂に入って、
 「十秒、肩まで浸かろう」ということになって、
 一緒に、数を数えていました。
 「いち、にい、さん、しい」
 とここまではよかったのですが、つぎに父が
 「ごーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 と相当長くのばして言ったのです。
 普段いたずらなど余りしない父なので、
 疑うこともなく
 「ああ、お父さんが壊れた!」と思いました。
 あまりに大泣きしたので、
 必死に謝る父が余計に信じられず、
 見てはいけないものを見たと思いました。
 それ以来電話の時報、テレビの終わる音等の、
 「ピー」できぃーっとなります。
 (ま)

・小2の国語の授業で、
 敬老の日の作文を書くことになった時のこと。
 担任の
 「入賞作品には心に残った一言が入っている」
 という言葉から、畑で大根を育てている母方の祖父に
 「畑の大根よりも○○ちゃんが元気なら
  それが一番なんだよ」というセリフを言わせた。
 ほぼ全文フィクションだったが、
 その作文がとんとん拍子で入選。
 敬老の日に、市の文化会館で
 何百人もの御老人たちの前で朗読することに。
 私は拒んだが、それはもう
 大人の世界の話になっていて止められなかった。
 8才の私の朗読に御老人達はとても感動してくれた。
 自分は人をだましていると苦悩。
 「実はこんなこと言われてないんだ・・・」
 と母に全てを告白して、
 「おじいちゃんと親戚には絶対に読ませないで」
 と懇願した。ほろ苦い思い出です。
 (いっし)

・子供の頃、ませガキだった私は、
 赤ちゃんはどうやら
 お腹を切って生まれるわけではないことに気づき、
 母に、ほんとはどこから生まれてくるのか
 執拗に訊ねつづけました。
 母はしばらくの間、はぐらかしていましたが、
 あるとき私のあまりのしつこさにキレた様子で、
 すごい形相で「ワキの下からよ!」と言いました。
 「ワキの下なんてありえない・・・でも、
  そこまで言い切るのだから、ほんとかもしれない」
 と思いつつも、母のあまりの怒りっぷりに、
 コワくてもう二度とその話はできませんでした。
 今思えば、母はなぜこんな面白いことを
 怒りながら言ったのか、何考えてたんだ、と思います。
 (ゆ)

・ぼくが保育園のときの
 先生との通信欄に載っていた話です。
 「〇〇くんはとても賢いです。ついこの間も、
  『英語でお汁はスープって言うんだよ。
   白鳥はスワン、犬はワンワン、
   猫はニャーっていうんだよ』
  と言っていました。将来が楽しみです」
 ・・・先生はどんな将来を
 たのしみにしていてくれたのでしょうか?
 (チュッピ)

・大学受験の浪人仲間の中に、
 はじめて新幹線に乗る友達がいました。
 みんなで「下ります」というボタンを
 押さないと、止まらない。
 誰も乗り降りしない駅は飛ばすから、
 だから新幹線は速いんだよ。
 まあ、19歳にもなって
 信じる輩はいないだろうと思ったのですが・・・
 一生懸命探したけど、なかったじゃねえか!
 焦ったぞ!と怒りの電話を受けた次第です。
 (上から食べよう)

・演歌や民謡でいわれる
 「こぶし(小節)をまわす」というのは、
 「拳」をまわしながら歌うことだと
 19年間信じていた奴を知っています。
 (うし)

・私が子どもの頃、コワかったのは、
 駅のフォームと電車の間の空間です。
 親と一緒で腕をつながれていても
 電車の乗り降りのたびに
 足が落ちそうでどきどきビクビク緊張しました。
 無事に渡ると内心ほっとしたものです。
 そしてしその後、ひとりで電車にのれるようになっても
 そんな緊張感はしばらく続きました。
 (なか)

・「生の小麦粉を食べたら死ぬ!」
 で思い出しましたが、
 小さいとき、クッキーやケーキの生地を焼く前に、
 きょうだいでバクバク味見しまくってました。
 その様子を見ていた父親が、
 「生の小麦粉を食べると、おできができるんだ」
 と、静かな声でぼそっと言いました。
 父が深刻な顔で言うとすごくホントっぽくて、
 おできだらけになった自分達の姿を思い浮かべて、
 みんなで脅えました。
 (りょー)

(ミニコメント)


子どもなりのホラー、しびれますよねぇ。
子どもの視点で見たら、
「ごーーーーーーーーーーーーー」ってコワすぎる!

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2004-02-13-FRI

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