小見川(おみがわ)文化財保存館を出発!
どんなところに貝塚があるのでしょう。




 
車で7~8分
ナビを頼りに、
東南方向へ進みました。

緩やかな登りの細い道に入ると、右手は薮。

看板が立っています。

フィールドへー!
 
展示室を飛び出して、
スソさんは野外へ!
自動車の揺れは、
カバンの中のみこちゃんにとって
ちょっと危険だけど
坂が緩やかで、よかった。
さて、貝塚はどこに?


 
ここが阿玉台貝塚
明治27年に発掘! と書いてあります。

随分早い時期ですね。
お~そうだー。
モースに影響を受けた人達があちこちで
貝塚を発掘した時期ですね。

モース?
 
「モースって?」というかたは、
ここを見てくださいねー。




 
ここからは徒歩で
すぐそばに消えかかった表示が立っています。

さあ登りましょう。
蚊がいないように! と祈りつつ。




 
小山の上は
頂上はそんなに広くありません。

しかし、太陽燦々、とっても明るい気配です。

石碑だけが、ごーんと立っています。

足元を見ても
貝が散らばっている様子はありませんね。

ひさびさの‥‥
 
この風景の「色」は‥‥。
ひさしぶりだわ!
ひとり古墳部の名物、
「緑・茶色・灰色、3色の風景」だわ!




 
おや?
なんでしょう?
奥の薮の中に仏像が立っています。

千葉氏の祖の平良文の墓?

10世紀というと、古墳時代は終わっていますが、
古いものです。

良文? もしかして、良文貝塚と関係が?

平良文?
 
平良文は、桓武天皇から5代下った
平高望の5男なのよ。
京都で産まれて育ったの。
お父さんやお兄さんたちは
上総へ任じられたのだけれど、
良文はのちに相模国討伐を命じられて、
東国に下りてきてそこに住んで、
晩年には下総郡海上群から
阿玉群に移って、亡くなったとされてるの。
法名は、夕顔観音大士。
阿玉の周辺の人々は
夕顔(かんぴょう)を食べないって
伝えられているんですって。

ふあー、みこちゃん、
ひさびさに真面目な解説しちゃった。




 
ではその良文貝塚へ
また、ナビを頼りに車で6~7分くらい。

またもや緩やかな斜面にさしかかると
前方に何か? あります。

え? あの中に入るの?
土のなかへの扉?!

ドア!
 
すごい! 土のなかへのドア!
スソさん、入っちゃうのかなぁ。
このドアを開けて、入ってくのかなぁ。

それはそれとして、
「緑・茶色・灰色の景色」が続いています。


 
消えている!
先に看板読んでからって思いましたが‥‥
読めないーーー!

みこちゃんが読むー!
 
みこちゃんが読んでみる!
読めないところはとばして読んでみる!
いくわよ‥‥ええと‥‥

『良文貝塚貝層見学施設

 この貝層見学施設は昭和5年(1930年)に
 貝塚保存会の人たちによって
 三ヶ所に作られましたが、
 現在残っているのはこの一基だけです。

 ・・・・ハマグリが主体で、
 アサリ・・・オオノガイ・・
 アカニシ、キサゴなどの貝や、
 アカエイ・・・などの魚類、
 イノシシ、シカ、イヌ、ヒトなどの
 ほ乳類の骨も検出・・・

 ・・・この周辺まで
 海水が入っていたと考えられています。
 貝塚地域の中に
「海の内」と呼ばれる地名があるのは、
 こういったことと無関係ではないと思われます。
 この貝塚の多くは
 鹹水産(かんすいさん)のものです。』

ふわぁー。
きょうはみこちゃん、
いっぱい役に立ってる感じだわ。
あ、ちなみに「鹹水産」っていうのは、
「海の水」のことよ。








 
あらためて、扉へ
そっかーー!

中に入るのではなく、
このまま覗いて見るってことでした。
貝が見えますけど~~。

入れないの?
 
あ、覗き見るだけなのね‥‥。
ちょっと安心、でもちょっと残念‥‥。
複雑なハニワごころなの。


 
はて?
振り向けば、
この横の斜面を掘りたいような気持ちも。。。

いかんいかん!
勝手に地面を掘ってはいけません!

さあさあ、次へ!




 
やって来たのは
すぐ近くにある神社です。

良文貝塚から出た
面白い土器を保存している場所なんです。

「緑・茶色、灰色」
 
みごとに、3色が配置されているわ‥‥。
うつくしい‥‥。

そこの看板に書いてあるのは‥‥??


 
それは、香炉形顔面付き土器
看板アップ!

こんなへんてこな土器が出たんですよ。

縄文時代の後期中頃のものだそうです。

現物は保存会に申し込んで
予約をしないと見れません。
今日は、現地見学というか、
ここがなんだか怪しげに思えてきたんです。

もっと、鮮明な写真はこちらからどうぞ!




 
豊玉姫のいる神社
豊玉姫って海彦が
竜宮城で出会ったお姫様の名前です。
そのヒトがここにいたって、
なんか気になるでしょ?

九州には豊玉姫にまつわる神社が
あちこちにありますが、
千葉で?

それに
ヤマトタケルの名前まで!

ここの旧地名の
「海上郡編玉郷貝塚字網の岡」っていうのもすごい!








 
怪しいー
だって、この岡は古墳の匂いがするんですよ。

こんな急斜面の丘の頂上に
こんな名前の神社があるって‥‥!

怪しいと思いますよね? みこちゃん?

え?! あ、はいっ!!
 
急にスソさんに声をかけられて、
すごくびっくりしたの!
現場で声をかけられる展開はめったにないから、
アガってまーす。

‥‥そ、そうですね、スソさん。
みこちゃんも、だいぶ怪しいと思います!






 
ますます、怪しいー
なんと、神武天皇が!!

うーむ、もうこれ以上は!!
口にすることはできません。

手水場にいるカエルちゃんに
お別れを告げて次へ向かいます。

次回へ!
 
ますます怪しくなりながら、
次回は古代から琥珀(こはく)が採れたという、
利根川河口の先端、犬吠埼へと向かいます。
どうぞ、おたのしみにー。

緑・茶色・灰色‥‥‥‥。


 
『弥生ってなに?』展
千葉県佐倉市にある、
「国立歴史民俗博物館」

『弥生ってなに?』展をやっています。
くわしくはこちら。

弥生を知るうえで、
縄文のことも貝塚のこともわかります。
常設展とあわせてぜひ!

 
2014-07-20-SUN
 
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