金沢在住の友人より連絡があり、
滋賀県甲賀市にあるミホミュージアムで開催中の
土偶展を一緒に観に行くことになりました。










 
土偶人気上昇中
2009年のイギリス大英博物館での
「ザ パーワー オブ ドグウ」展の開催や、
東京上野国立博物館の「国宝 土偶展」では
連日行列になっているというニュースなど、
近年、土偶の注目度は
高まっているなあと感じていましたが、
今回は、「コスモス」という言葉が!
土偶の宇宙時代到来?
はてさて、いったいどんな展示なのでしょう?

埴輪と土偶の違い
 
以前にも説明したかもしれないけれど、
わたしたち埴輪と土偶は別のものなのよ。
埴輪は土製の焼き物で、
一般的に古墳に飾られていたの。
土偶は、
土をこねて焼き上げられた人形で、
女性をあらわした人形が多いのが特徴よ。
ほとんどが破壊された状態で出土されているの。
用途としては、農作物の豊穣、生命再生、
護符、呪物などなど、様々な説があるのよ。






 
集合!
東京から夜行バスに乗って京都へ。

早朝、通勤の人たちにまぎれて
石山駅へ向かいます。

あ! 土偶展のポスターがありました。
こんなデザインもあったんだ!




 
石山駅前
着きました。
ここで友人と合流予定です。

でもそこにいたのは芭蕉さん。

芭蕉さん
 
松尾芭蕉さん(1644-1694)のことよ。
『野ざらし紀行』の旅の途中で、
大津を訪れているの。
芭蕉さんのもとに門弟が集まって、
門人グループ「湖南蕉門」が作られたのよ。
大津を気に入った芭蕉さんは
木曽塚の草庵や近津尾神社、
境内の草庵(幻住庵)に仮住まいをしたと、
『幻住庵記』に記しているの。




 
再会
そこに友人とだんごがやってきました。

だんご、この人は芭蕉さんですよ。

私たちは、
石山駅近くのA夫妻宅に
泊めていただくことになっています。
A夫妻はだんごの子どもの
ククルを飼っているという
つながりがあるのです。

さて、いろいろな再会を喜びつつ
総勢人間4名と犬2匹は
琵琶湖周辺の「ひとり古墳部」に出発です!

みこちゃんも!
 
人間4名と犬2匹と、
ハニワ1体も忘れないで、スソさん!

あと、これだけ大勢なのに
「ひとり古墳部」って‥‥。
でも、それはこの際どうでもいいわ!
たのしいからOK!






 
よい天気!
最初に向かったのは、
安土城考古博物館です。

安土城跡や湖南にある遺跡を展示する
中心的な施設ということ。

それにしても広い敷地ですねー。

安土城考古博物館
 
常設展示室は弥生・古墳時代と
戦国・安土桃山時代を
中心テーマとする
2室で構成されている博物館よ。
ウェブサイトはこちらからどうぞ!






 
廊下に
この虫のような形の陶棺は、
岡山や倉敷の博物館で見たことがありますが、
ここでこれを見るとは!

陶棺(とうかん)
 
焼き物の棺桶よ。

ほんとだわ‥‥ちょっと芋虫みたい。




 
木をくり抜いて作った船があります。

いつの時代のものを復元したのか‥‥?
オールが2本ありますね。
これも復元したもの‥‥?

詳しい事は室内の展示を観れば
わかるのかな〜。






 
展示室の奥は
撮影の許可をもらうために
奥のほうへ進むと、どうやらここは
出土した物を管理する部屋のようです。

わーこれは‥‥
湖底にあった貝塚を剥ぎ取ったパネルです!

そして、4500年前の
シジミに触っておきました。
大きい! 
2倍から3倍近いでしょうか!




 
室内へ
学芸員のかたに許可をいただき、室内へ。

あ、これが出土した船の実物ですか!

縄文時代中期ごろからのものが
5艘出土しているようです。

長さは3.6 〜 5.6mで
杉やもみの木製だそうです。


 
木偶
木の人形です。

紀元前後・弥生時代中期に造られたもの。

どういうことに使っていたのかな〜。

船を見たばかりなので、
船の舳先なんかに付けている
イメージが浮かびます。

木偶(きぐう)
 
土で作った人形が土偶。
木で作った人形が木偶。

くわしくは、
この資料を読んでみて!


 
金属製品
上の多孔銅鏃(たこうどうぞく)は
1世紀後半に造られたもの。
実用品というより、
飾りっぽいものですね。

下のお金はいつの時代のもの?
答えはみつかりませんでした。






 
玉類
勾玉、子持ち勾玉、
釧(くしろ)ーーー!

勾玉の形は、
尾の部分の大きさとか曲がり方に
特徴がありますね。

赤いのは瑪瑙かな〜。

 
釧(くしろ)っていうのはね、
腕輪のことなのよ。


 
ちょっとこわい
弥生時代のもの?
随分白っぽいですね。

顔つきも渡来のもののような感じがしますが‥‥。


 
古墳時代
埴輪が並んでいます。

供養塚古墳から出土したもの。

供養塚古墳は
全長約40mの帆立貝形古墳で、
造り出し部を中心に
多くの形象埴輪が出土したそうです。

埴輪!!
 
みなさん、はじめして、ごきげんよう。
わたしも埴輪。
名前はみこちゃん。
お互いいろいろがんばろうね!

こちらのみなさんについて、
くわしくはこちらの資料をどうぞ。


 
須恵器
須恵器があります。
右上の須恵器は子持ちの壷形の須恵器。
これも岡山や倉敷、
出雲のほうで観たかたちです。

たびたび出てくる岡山方面とのつながり‥‥。
気になる〜。

須恵器
 
須恵器(すえき)っていうのは、
古墳時代〜平安時代の日本で作られていた
陶質土器のことよ。








 
安土瓢箪山古墳
古墳の竪穴式石室が
復元されています。
中に木棺があって、
出土物が置かれています。

横にはその出土物が並べられています。

車輪石や鍬形石の釧(くしろ)が立派です。
もとの貝製のが手に入らなくて
わざわざ石で造ったんですよね。

筒形の銅器って何に使う物でしょう?

瓢箪山古墳
(ひょうたんやまこふん)
 
古墳の解説をできるのがうれしい!

え〜、コホン‥‥
瓢箪山古墳は、
滋賀県最大の前方後円墳で、全長162m。
後円部に3つの竪穴式石室、
前方部に2基の箱式石棺があったの。
後円部の3つの石室のうち、
中央が特に副葬品が多く残っていて
それらの出土物から、
4世紀前半の築造と考えられているのよ。


 
雪野山古墳
この石槨の写真もすごいですね!
ベンガラで真っ赤です!
鏡も割れていたのでしょうか。
なんだか奈良の黒塚古墳を思い出しますね。

雪野山古墳
 
引き続き、古墳の解説を。
湖東南部のシンボル、
雪野山の山頂にある前方後円墳、
それが雪野山古墳よ。
竪穴式石槨から三角縁神獣鏡や銅鏃、
碧玉製鍬形石、鉄製胄、
鉄製ヤスなどが出土されているの。
 
博物館を出て
瓢箪山古墳を見に行くことになりました!
「古墳見学は初めてかも!」
という人間3名と犬2匹は
なんだかうきうきしているようですよ!

みこちゃんもー!
 
だからスソさん、
みこちゃんを忘れないで〜!

人間3名と犬2匹、ハニワ1体は、
なんだかうきうきしているようですよ!

ではでは、次回をお楽しみに〜〜〜。

 
2014-09-21-SUN
 
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