東京国立博物館(上野)では、
2018年7月3(火)から9月2日(日)まで、
特別展「縄文―1万年の美の鼓動」を開催しています。

前回に続き、
プレス内覧会で見学したときの様子を
ご覧下さい!

この縄文展にあわせて、
スソアキコと土偶女子の譽田(こんだ)亜紀子さんが、
二人で図解まんが『縄文のヒミツ』を
小学館から刊行することになりました!
(7月12日発売)

1296円(税込み)
ISBN:978-4092271975
注文はこちらから→








 
第1章暮らしの美
縄文時代の漆塗りの木製品です。

持ち手がついたコップのような形で
ヤマザクラをくり抜いて造られていて
厚さはなんと4ミリ!

写真で見て知っていたのですが、
想像してたより大きいです。
しかも、なんてモダンなデザイン!
ウォーターピッチャーって
書いてあるわー。
 
まさに水差しですよね。
「発見当初、
容器の中には
種実が入ってたことから、
果実酒が入れられてた
可能性も」
えええっ!
果実酒?!
知ってたーー?
 
えーっどこに? どこに?
ほら後ろの解説に!
 
ほんとだ!
じゃあ
ウォーターピッチャー
じゃないよね〜
…。
 

漆塗木製水差!
 

縄文時代後期
新潟県胎内市(たいないし)
分谷地(わけやち)A遺跡
図録によると
「ニワトコやサルナシなど16種の
種実が入っていた」とある。















 
ただの石ではありません
尖頭器と局部磨製石斧
なんと紀元前16000年から
11000年の石器です。

尖頭器は長い棒の先につけて、
槍として動物を狩る時に使うものですが、
これは使うものっていうより
見せるためのものというか、
儀式に使うためだけに造られたかのような
神々しい存在感を放っています。

出てきたのは、
長野県南箕輪村の神子柴(みこしば)遺跡で
これが見たくて昨年現地へ行きましたよ!
もっとたくさん出て並んでいたので、
その写真も見てください。
(赤い敷物の上に並んでいる石器
ー伊那市創造館)

さて、2つ並んでいるのは
石の斧(おの)です。
刃先のほうだけ磨いていて
薄くなってるのがわかりますね?
これを局部磨製っていうそうです。

これらの石器が出てきた状況は、こんな!
ほんと、謎に満ちていますね〜
(パネルと出土状況復元模型ー伊那市創造館)

次に
4本長ーい石が並んでいますが
これは秋田県で出てきたのに、
石は北海道産のものなんだとか!
海を渡って
そして数百キロも運んだそうです。

うっすらとタテに筋を入れたりして
とても丹精込めて磨かれています。
しかもこれらはひとまとめに埋葬されていた。

石に興味が薄い譽田さんも
これにはじーっと見とれていました。

石には魔力があるのかも!

磨製石斧!
 

秋田県東成瀬村 
上掵(うわはば)遺跡出土
最大60.2㎝
縄文時代前期



















 
縄文人ってアクセ好き!
アクセって何だよ!
装身具だ!
と研究者のかたは叫んでおられることでしょう。

でも縄文人は、何て呼んでたのかな〜
誰にもわかりません。

古墳時代にブレスレットのことを釧(くしろ)と
呼んでるのにはかなり驚いたけど。

ともかく
赤い櫛を丁寧に造って髪に挿したり
耳にこんなに大きなものをはめて
だらーんとさせたり、
腕に貝輪をじゃらじゃらとはめたりして、
派手派手しく飾るのが好きだったんですよね。
それは、おそらく特別な日、ハレの日に。

そしてシャーマンはひときわ激しく着飾って
儀式を執り行っていたのかも…。

あ!
譽田さん、ここは熱心に見てる見てる!

装身具!
 

・漆塗櫛
埼玉県桶川市後谷(うしろや)遺跡出土

・土製耳飾 (赤いもの)
東京都調布市 下布田遺跡出土

・土製耳飾
群馬県榛東村 茅野遺跡出土

・玦状(けつじょう)耳飾
福井県あわら市 桑野遺跡出土

・装身具 (サメ歯 貝 石 鹿角製)
福岡県芦屋町 山鹿貝塚出土

・貝輪と土器
千葉県船橋市 古作(こさく)貝塚出土

・鹿角・鹿骨製笄(こうがい)
宮城県石巻市 沼津貝塚出土







 
第2章 美のうねり
ここから土器がずらりと並んでいます。

この大きな土器は
関山式土器で片口付深鉢土器です。

関山式土器というのは、橙色の焼き色と
全体に埋め尽くされる縄文模様が特徴です。

竹の棒を半分に割った道具を使ったり
直線曲線を組み合わせた模様を描いたり
さらに粘土には繊維も混ぜていたそうです。

なんとまー!

あきれるやら感心するやらの私と譽田さん。

縄文学の父と呼ばれる
故山内清男(すがお)氏の遺愛の品
だそうです。

片口付深鉢土器!
 

埼玉県ふじみ野市  上福岡貝塚出土
高さ50.8㎝











 
関山式土器のステージ!
縄文時代前期の
千葉県松戸市幸田(こうで)貝塚から出た
土器たちでございます。

本当にもうため息しかでませんー
冠のような曲線とカーブが
シュツとまとまって
ウエストは引き締まり
腰は張り出し
またきゅーっと締まって
プロポーションをキープ!

異国の方々にもお見せしたい!
そんな誇らしい気持ちも沸いてきます。

縁にはギザギザで遊びを入れたり
まるぽっちの出っ張りを貼付けたりと
デザインに限界はないと言わんばかり。

模様は見ての通りでございます。

やるなー千葉縄文人め!

譽田さん、
これ絵巻の前期に
描きました!
深鉢波状口縁!
上の大きな土器。

そうでした、
そうでした!
絵巻の土器は
苦労してましたよねー!
 

はい〜〜(涙)

では、宣伝タイム!


 
縄文のヒミツの
お知らせを致します。

巻頭の縄文時代絵巻は、
縄文時代の自然環境、暮らし、
生活道具、土器土偶などを
変化が一目でわかるようになっています。
装身具や建物、埋葬、交易などの
コラムページもありますよ!
この縄文展に出ているものも
載っているので、ぜひチェックしてください。
注文はこちらから→

それからさらに
7月16日(海の日)
午後1時5分からのNHKの特番
『土偶ミステリー
~日本最古のフィギュアその謎に迫る~』で
譽田さんが出演します!
おまけにスソのイラストもすこし使われますよ!
http://www4.nhk.or.jp/P4979/


2018-07-15-SUN
 
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