いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

胸がザワっ
10代独特の感情だったなぁ

(投稿者・みい)


『制服』
 歌/松田聖子
 
1982年(昭和57年)

My恋歌ポイント

 でもこのままでいいの
 ただのクラスメイトだから

これは中学の卒業式の光景が
リアルに浮かびます。
入場前、体育館に続く渡り廊下に
並ばされている感じとか。
「さみしい」とか「悲しい」って
感情なわけでもなく、
卒業の実感があるような、ないような‥‥
胸がザワっとしていたのを覚えています。

男子は学ランで、
女子はジャンバースカートにボレロでした。
来月にはほとんどの友達が
ちがう高校に進んで
ちがう制服を着ます。
みんなでこの制服を着るのも最後だ、
ということだけはリアルに感じました。
好きな男の子の学ラン姿を見るのも最後。

その男の子とは仲良しだったので
もっと大人だったら、
つき合えるような努力もしたはずなのですが
この時は
「このままでいいの、このまま卒業なの」と
決めていました。
今思うと、10代独特の
感情だったなぁと思います。

女の子同士で恋の話はたくさんしたけれど
胸の奥の決意まで話すわけでもなかったので
「でも このままでいいの
 ただのクラスメイトだから」
この歌詞はちょっとビックリしました。
なんで私のこと知ってるんだろう?

この恋歌の連載が始まって
そういえばこの曲が好きだってこと自体、
その後も誰とも話してなかったかも?
と、思い出しました。

ふと誘われたカラオケで
初めてこの曲を入れてみたら
歌える自分にビックリ
しかもやっぱりいい曲だ〜!

この名盤は
A面『赤いスイートピー』
B面『制服』
というおそろしい一枚です。
(作曲はともに、呉田軽穂さんですよ)
先にB面をご紹介してしまいました!
制服、制服、これ、これ、これ。
みんな歌った、歌った。

中学時代の恋心‥‥。
それは誰にでも覚えがあって、
そしてほとんどの場合それは、
「どうにもできなかった」記憶なんですよねー。
「つきあう」って
どういうことなのかさえわからない。

(みい)さんのメールから、
いろんなリアルを感じました。

この曲しらなーい、
と言ったら、
「ぜったい知ってますよ!」と
四十代のみんなが総ツッコミ。
ちょっと聴いてみたら、
‥‥ばっちり歌えました。

そうか、この曲か!
この曲の主人公はずっと片思いで、
そのまま卒業の覚悟だったのに
彼が上京する先の住所を
もらっちゃったりして
また揺れたりするんだよねー。

高校暗黒時代のぼくには
なんともうらやましい話でございます。

ところで「呉田軽穂」さんって
誰のことだか知ってました?
ぼくはけっこう
大人になってから知りました。

あと、松田聖子さんの
シングルでいうと
A面『ガラスの林檎』
B面『SWEET MEMORIES』
っていう、
ものすごい1枚もあります。

ていうか、この、
「A面が」「B面が」っていう
感覚そのものが
恋歌くちずさみ世代特有かも。

いまだに「両A面」って言い方するよね?
しない? するよね? しないか?
カップリング? そっか。そだよね。

ところで「呉田軽穂」はやっぱり
「グレタ・ガルボ」から来ているんだよね。
って、ますます「わかんない」って
言われそうだけど。

「A面」「B面」で、
覚えていることを。

「ガロ」っていうフォークのひとの
『学生街の喫茶店』という曲は、
最初「B面」だったんです、たしか。
その「B面」が大ヒットしちゃった。
たぶん、そう‥‥。
くちずさみ世代は、
ここでネット検索をしないのです。
記憶で語るのです。

『およげたいやきくん』のB面は、
たしか、『いっぽんでもニンジン』。
歌はなぎらけんいちさん、記憶によると。

『A面で恋をして』というのも
あったよね。

みいさんが、このコンテンツがきっかけで
「誰とも話してなかったかも?」なことを
投稿してくださってうれしかったです。

そういえば、
恋歌くちずさみ委員会のメンバーが
くちずさむ合間の雑談で言うことも
「誰とも話してなかったかも?」系が
多い気がします。

『A面で恋をして』といえば‥‥
あ、これは、
ちゃんと投稿が来てたから
そのときにしよう。

えーと、この機会にお知らせします。
たくさんの投稿を
ちょうだいしておりまして、
どれも高品質なため、
じっくりゆっくり掲載する感じに
なっております。

投稿されたみなさん、
どうぞ、のんびりお待ちください。
といっても、
「恋歌くちずさみ世代」に
そんなガツガツした人は
いないと思いますけれども。

2011-05-24-TUE
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