いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

恋をした相手ではなく、
恋をしていた自分の気持ちを思い出して。
(投稿者・meg)

『Oh!
 クラウディア』
 歌/
 サザンオールスターズ
 
1982年(昭和57年)
 アルバム『NUDE MAN』収録曲
 

My恋歌ポイント

 恋をしていたのは 去年の夏の頃さ
 いつまでも この胸に
 Oh! Claudhia 憶えてる

中学生時代から、サザンのファンです。
サザンが好きなあまり、サザンの曲に
特別な思い出を作りたくありませんでした。
ドライブデートの時、彼の部屋で、など、
思い出のシーンになりそうな時にも
たくさんサザンの曲を聴いたはずですが、
その曲は後から日常的に聴き続けて、
思い出の曲にしませんでした。

そして私も結婚をし、子供を持ち、
慌ただしい毎日の中で、
音楽を聴くことすらなくなっていきました。

サザンも活動を休止しました。
最近、ふと流れてきた
この曲を聴いた時‥‥。
恋をした相手ではなく、
恋をしていた自分自身を、
自分の気持ちを思い出して、
なぜか涙が出てきました。

恋をしていたのは、
ずっとずっと前の事だけど
憶えているものなんですね。

ちょっと趣旨から離れてるかもしれませんが
サザン、出てこないので、投稿しました。

ぼくらも驚いてるんですが、
ほんとうにサザンの投稿が少ないんです。
(私は出したのに!
 とか言わないでくださいね)

ユーミン、オフコースとかと比べると
圧倒的に恋歌として
挙げられていないんですよ。

あんなにファンが多いのに。
しかも、恋歌だらけなのに。
みんな、大好きなはずなのに。

そんななか、このmegさんの、
「思い出の場面でも聴いてたけど
 思い出の場面以外でも
 日常的に聴いてた」から
思い出の恋歌になりにくい、
というのは、なるほどと思いました。

あと、なんていうか、
サザンの恋歌というのは、
とっても切なかったりするんですが、
具体的な一場面を切りとって
描写するようなものではなく、
全体に、恋という世界で、
やりきれぬ思いを一句詠みます、
みたいなところがあるから
「この歌!」というふうに
なりづらいのかも?

むろん、くちずさめますけどね。
アルバム一枚最初から最後まで。

この『NUDE MAN』は
LPで持っていましたが
しょっちゅう聴いていたため
家にいたネコがレコード盤で
爪とぎをしてしまったという
思い出がございます。

それはさておき。

桑田佳祐という人の描く恋は
うんと大人のもので、
私はあこがれだけでしたが、
恋のかたわらには
いつもサザンの曲がかかっていたし、
(男子も女子も同じくらい好きでしたよね)
そのピークが大学生のときだったので
けっこうほろ苦!

ザ・ベストテンでの
「勝手にシンドバッド」の
初登場の衝撃は覚えてるし、
砂まじりの茅ヶ崎に住んでいたこともあるから
「ご当地」でもあるはずだし
原さんを「ハラボー」と
呼んじゃうくらいには
親しみを感じているのに、
サザンオールスターズを
ちゃんと聴いたことがない私です。
(だからといって加山雄三を
 聴いていたわけでもないんですが。)
ほんと、LPもシングルも持ってなかった!
みんな持ってたんだ?!
ていうか中高生のお小遣いは
一か月にLP一枚買うと終わっちゃうから、
ぼくはムーンライダーズとか
あっこちゃんを買ってたんだよなー。

「恋をした相手ではなく、
 恋をしていた自分自身を思い出す」
けだし名言です。
でも、あの、恋をしている真っ最中の、
胸がほんとに「きゅーん」と
痛くなる感じまでは、
戻ってこないんだよねー。
そして「戻ってこないんだな」と思う、
そのことでまた、
せつなくなっちゃったりねー。

ほんとうにみんなが聴いていました、
このアルバム。
いや、このアルバムだけじゃないや、
とにかくサザンのLPはみんなが持ってた。
あまりにみんなが持っていて、
どこに行っても聴けたもんだから
自分では買わなかったくらいです。

サザンって、桑田さんって、
ぜんぜん「今」な感じですよね。
だから、このコンテンツへの
サザンの投稿がすくないのかも。

ここに集まるリクエスト曲は、
引き出しの奥にしまわれた
たいせつな一曲が多いのだと思います。
それは、そう、
みつはしちかこ先生の
「チッチとサリー」が似合う恋歌たち。

サザンの曲は、
「懐かしー」とか
「あまずっぱーい」というよりも先に、
「やっぱりいい曲だなぁ」
という感覚が
ぼく自身としてはありますです。

ところで、委員会のみんな、
「LP」とか「レコード」とか
ふつうに言ってるなぁ。
いやぁー、いいねえ!

うん、サザンは懐かしいという感じは
たしかにしないですね。

昨日ランチを食べたときに

ドラマ『ふぞろいの林檎たち』の話になって
(サザンの曲が主題歌で、
 挿入歌もみんなサザンだったのです)
そうしたら、いろんなシーンの台詞が
「つるつるつるつる」出てくる!
驚きました。
小林薫が絵画教室に行ってたね、とか
中島唱子があのとき
電車に乗れないんだよ、とか。
こりゃ、歌だけじゃなくて
ドラマでも「委員会」ができるね、
という話になりましたよ。

ドラマの主題歌がサザンって、
いまではいたってふつうのことだけど
当時は「うわ、そうきたか!」って
感じがしましたよね。

口ずさみ世代にとってのサザンって
最初はぜんぜん
国民的バンドなんかじゃなくて、
「きわもの」でしたから。

そういうちょっとヤバい人たちが
いい曲をどんどん出すから
かっこよかった。

そういえば、
「southern」というつづりは
サザンのテープをつくってるときに
ひとりでに覚えたなぁ。
サザンで覚えた英単語も
たくさんありますよね?

うーん、このままつるつるやってると
きりがないからこのへんで!

2011-06-10-FRI
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