いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

あの頃、僕の恋は秘密が多くて
告白なんてできなかったから。
(投稿者・ひろ)

『春なのに』
 歌/
 柏原芳恵
 
1983年(昭和58年)

My恋歌ポイント

 「さびしくなるよ」それだけですか?
 むこうで友達 呼んでますね

あの頃、
僕の恋は秘密が多くて告白なんてできなかったから
友達とふざけていたり、白球を追いかけている姿を
誰にも気づかれないように視界の隅で
眺めていられるだけで充分でした。
そうなんです、僕、ゲイなんですね。
ちょっとツッパっていて、スポーツが得意な、
まるで少女漫画に出てくるような彼でした。
最近、その人と偶然にある場所で再会したのですが、
「気づいていたよ」と笑われました。

‥‥‥‥バレバレやったんかーぃ!

再会した彼には、素敵な奥様と
可愛らしいお嬢さんが二人いて
幸せな写真を何枚も見せてもらいました。
僕もパートナーとの写真を見せましたが、反応は微妙。
「ほめていいのか、突っ込んでいいのかわからん!」
のだそうです。
初めて見たお酒に酔った彼も
楽しくてカワイかったです。
惚れ直しちゃいました。
(余談ですが、お酒は僕の方が強かったです。
 やったね!)

『春なのに』は
柏原芳恵さんのヒット曲ですが、
作詞作曲は中島みゆきさん。
意外なことにみゆきさんは
恋歌初登場となります。
思い出す甘い恋というには
きびしい歌が多いからかなあ?
『片想』という曲なんて歌い出しが
「目をさませ 早く」
ですよ‥‥

て、そういうことよりも、だ。

すごい。
なにがすごいって
気づいていたよっていう彼がすごい。
やっぱモテる男ってわかってんのかー。

そして、酒を飲みながら
軽く冗談みたいにその話ができるくらい、
おたがい大人になっちゃったんですね。
そのことがなんともせつない!

相手の想いに気づいていたという意味では、
その人、繊細な男性ですよね。

ちなみに『まちぶせ』のとき、
「男子は女子の気持ちに気づかない!」
という話で盛り上がりましたが、
その投稿でも
好きになった相手は野球部の人でした。

うーーむ。
「想いが届かないかもしれない淡い恋」
の相手といえば、
グランドでスポーツをしている人なのかも。
あ、これもそうだ。

「見つめる」というのが
片想いでいちばんしたいことですので
グランドはそうしやすいのですよね。
私は、渡り廊下を見渡せる窓に
よくいました。

「惚れ直しちゃいました」
がいい。いいいいいぃぃぃぃっっ!

そして、ふつうに、
ああ、おんなじといえば
おんなじなんだな、と感じたのが、
ゲイの方の「恋」の感じです。

前提としてのむつかしさは
うかがいようもなく
さまざまあるのだと思いますが、
恋をするとき特有の、
人の根っこのところに
柔らかく居座る
どうしようもない感じというのは、
おんなじなんだなあと。

それにしても、
「春なのに」という短いフレーズの
なんというすばらしさ。

青い空に捨てます
という一行も
胸に迫るものでした。

ふっきろうとしても
そう簡単にはいかない。
ずいぶん時間が経っても
あれ、まだこんなに好きなんだ、
なんてこともありますもん。

そして「今」のようすを読むと、
(ひろ)さんは、この恋を
今でも、とても大事にしているんですよね。
ずっとちからになり
ささえになってくれるような
そんな思いだったのかもね。

ところで
「最近、その人と偶然にある場所で」
のその場所が気になるなー。
野暮?

「最近、その人と偶然にある場所で」
のその場所‥‥。
えーとねー、
「同級生の結婚式の二次会で」
っていうのはどうでしょう?

それはともかく、
今回もハイクオリティの投稿でした。
いろいろな道を通って、
いろいろな思いをされて、
そして、
今書いている文章がこんなにも明るい。
「バレバレやったんかーぃ!」とかね、
(ひろ)さん、最高ですよ!

そう、このコーナーに
寄せられる投稿って、
どんなに湿っぽい思い出でも、
書いている「今」は、
明るく、カラッとしてるんだよね。

これは、40代という年齢に
よるものかもしれないなぁ。
30代だと、まだもうちょっと
「ナマ」な感じが残ってるでしょ。

とはいえ、30代以下の方も、
50代以上の方も、共感したなら
どんどんご投稿くださいね。
それでは!

2011-06-17-FRI
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