いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

あのせつないイントロは、
思い出の入り口です。
(投稿者・けるまい)

『M』
 歌/PRINCESS PRINCESS
 
1989年(平成元年)
 シングル『Diamonds』カップリング曲
 

My恋歌ポイント

 黒いジャケット 後ろ姿が
 誰かと見えなくなっていく

20年前、大学生。
大好きでしかたのない
ボーイフレンドがいました。
ひと目見たときから忘れられなくて
わたしからの猛アタックの末、
つきあうことになりました。

いつも一緒に居たくて、
あちこちくっついてくる私に
彼は戸惑い気味でしたが
若いふたりは、あっという間に
なかよくなれました。
離れたくない一心で、学校にも行かず
ふたりで街中をうろうろして、
ふたりでご飯を食べて
ふたりでくっついて眠りにつきました。

そんな日々を何年も過ごしているうち
彼はギャンブルを覚えて
全く学校へ行かなくなってしまいました。

そしてとうとう、私のほうが先に
卒業することになってしまいました。

「卒業しても、変わらないから」

そう言ったのは私のほうなのに。
社会に出て、責任ある仕事をこなしている
同世代の男の子に、違う魅力を感じたりして。
そうしたら急に、大好きだった彼のことが
子どもじみて思えてきたのです。

勢いで出てしまった「さようなら」に
5分も経たないうちから後悔して
彼の後姿を追いかけてみたけれど
彼は振り向いてはくれませんでした。

若かった私は、彼の立場になって
ものを考えることが
できなかったんだと思います。

それから10年、彼のうわさを耳にしました。
髪の長い女の人と、
街を歩いていたというのです。
トレードマークだった、黒い革ジャンを着て。
大好きだったあの街で、まだ暮らしてるんだ‥‥
一緒に選んだあの革ジャン、まだ着ているのね。

それからまた10年経って
このコンテンツで、彼のことを思い出しました。
あのせつないイントロは、思い出の入り口です。

プリプリの歌の中で
ダントツで投稿が来ているのが
この『M』です。
みなさま、お待たせいたしました!
関係ないけど
私の初恋の君もMでした!
学生のときの彼もMでした!

学生と社会人、これほど違うって、
学生のときには、わからなかったなぁ‥‥。
(けるまい)さんの
「このコンテンツで、彼のことを思い出しました。」
っていうのがとてもうれしいです。

この歌、っていうか、
プリンセスプリンセス自体、
「くちずさみ世代」からすると
かなり「若い!」という印象です。

ほんとに若い世代からすると、
若さの基準がわからないかもしれませんが。

なんていうか、このあたりも、
ぎりぎり、くちずさみラインかなと
思っているのですが、どうでしょう。

くちずさみラインについては、
そうですねぇ、
なかなか設定がむずかしいですよね。
この曲のころ、
ぼくなんかもう27ですから。
あまずっぱいという感じではありません。
でもいい曲ですよね。
けっこう歌詞が出てくると思います。

(けるまい)さんの投稿にある、
「あのせつないイントロは、思い出の入り口です。」
ということばが好きです。

そう思える曲が、
その人にとっての恋歌なんでしょうね、きっと。

2011-08-14-SUN
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