いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

同じクラスの男の子に
恋をし始めていたとき‥‥
(投稿者・あくび)

『夏のお嬢さん』
 歌/榊原郁恵

 1978年(昭和53年)
 

My恋歌ポイント

 アイスクリーム
 ユースクリーム
 好きさ

それは高校1年生のこと。
私は、同じクラスの男の子に
片思い、しかけていました。
それまで、それほど意識してはいなかったのですが、
秋の文化祭を機に、「好き」になりました。
彼と共同で、演し物の脚本を考えることになり、
放課後、数人で遅くまで残って作業をしているときに、
とりとめのない会話をしていくなかで、
話が合うというか、
いいな、好きだな、と思い始めていたのです。

でも、だんだん親しくなっていくうちに、
彼は、同じクラスのkちゃんのことが
好きだとわかりました。
kちゃんは、長身ながら、
日焼けして、かわいい顔だち。
元気いっぱい、活発で、サバサバと明るい性格。
郁恵チャンのファンと公言していた彼らしいな、と。
kちゃんは、郁恵チャンよりも可愛いくらいでした。
正反対の私なんて、ぜんぜん、お呼びでない。。。
そこで、私の片思いはあえなく、
何ごとも始まらず、終わってしまいました。

kちゃんは、その後、ちょっと不良っぽい、
同級生とつきあっていました。
彼が告白して振られたのかどうか、
今となっては確かめようもありませんが、
彼の恋もまた、実らずに終わったようです。

今でも、郁恵チャンが元気に活躍しているのを
テレビで見るたびに、
彼のこと、kちゃんのこと、思い出します。
あのときの「夏のお嬢さん」は
まさしく、kちゃんでした。

想い出すのは好きだった彼と、
その彼が好きだった、
同級生の女の子のこと!
それが郁恵ちゃんに重なるんですね。
こういう甘酸っぱさも、
あるんですねえ‥‥。
文化祭、放課後、遅くまで作業、
そんなキーワードもふくめて、
投稿堪能させていただきましたっ。

kちゃんは(あくび)さんにとって、
ありていにいえば「ライバル」だけど、
ライバルというにもおこがましいくらい
向こうが上だと感じちゃってた。
火花を散らすまでもなく、
(あくび)さんの片恋は終わるわけで、
こういう「あいつ(あの子)には、
とってもかなわない!」ような存在って、
学生時代はとくに、いたなあ。
いた、っていうか、
いたように感じてた。
これもまた思春期の自意識過剰?

そうそう、じつは郁恵ちゃんは2回目の登場です。
前は「微笑日記」でした。
いまも印象がかわらず
「ちゃん」付けで呼ばれるって
すてきなことですねー。

 

郁恵ちゃん。
「はつらつ」という言葉が
これほどぴったりの方は他にいないと思われます。
このジャケ写、いいですよねー。明るいっ!

ぼくの高校時代の同級生にも
郁恵ちゃんファンを公言する友人がいました。
そのM樹という男は
ほんとうに郁恵ちゃんが好きでした。
したじきの中に郁恵ちゃんの切り抜きを
たくさん入れていました。

時が経ち、
そのM樹という男から
結婚式の招待状が届きました。
果たして、
M樹のとなりで、明るくほほえむお嫁さんは‥‥
郁恵ちゃんにそっくり!!
「なるほどなーーー」と思いました。

はじめて好きになったアイドルとか、
初恋の女性とか、
とにかくこの時期好きになったタイプというものは
ずーっと「ひとつの基準」として残ると、
ぼくは思うのですが、いかがでしょう?
とくに男性に、その傾向が強いと思います。

文化祭を機に‥‥
っていうようなことが、
学生時代はたくさんありますよねー。

社会人になっても
恋に落ちたり告白したりは
同じようにあるのかもしれませんが、
「大きな行事を機に恋愛が加速する」
というのは、学生時代ならでは
のことではないでしょうか。

アイスクリームが
「Ice cream」と「I Scream」を
かけているだなんて、
1978年当時は思いもしませんでした。

『夏のお嬢さん』、
二階堂和美さんによる
たいへん無鉄砲なカバーもおすすめ
です。

「微笑日記」の回でも言いましたが
うちの祖父が郁恵ちゃんのファンでした。
そのあとは河合奈保子さんを
好きになっていました。
おじいちゃん‥‥。

好きな男の子から
恋愛相談とか、されたことありますか?
私はあります。
いっぺんに「さぁーーっ」と引く血の気、
そしてそのあと
「何言ってんの、しっかりしなさいよ」
と、まるでサザエさんに出てくる
花沢さんみたいに
明るく強いおっかさんになる自分。
えへへへ。

その男の子の目にはその子しか映ってない。
自分があきらめるんだから、
どうかうまくいってほしいですよね。

(あくび)さん。
ご投稿の最後の一文が
『あのときの「夏のお嬢さん」は
 まさしく、kちゃんでした』
と、kちゃんのことで締められています。
もう、胸がきゅーんとなります。

季節は秋深まってまいりましたが、
郁恵ちゃんとkちゃん、
そして(あくび)さんの夏を
さわやかにせつなく味わいました。
チュウチュウチュチュ。
それでは、また来週です!

2011-11-12-SAT

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