恋するきもちは理屈ではない。
そのことについては、つくづくその通りだと思いながら、
自分が大きく反応したのは、このフレーズでした。
「友人たちはひとり、またひとりと
眠りに落ちていきました。」
同じような経験がぼくにもあるのです。
ただし、いいですか、
カメラの位置をググーッと横に移動してください。
主観は、起きている人ではありません。
ぼくはそのとき、
「眠りに落ちていく友人」のひとりでした。
大学時代、友だちの部屋でみんなで飲んでいたら、
一組の男女のムードがグングンよくなってきました。
そのふたりはしっとりと盛り上がり、
ずーっと起きているんです。
他の友人は酔いつぶれていきます。
ところが、ぼくはお酒が飲めません。
酔いつぶれることができない。
だからタヌキ寝入りをしました。
だって、仕方がないじゃないですか、
どんどんいいムードになっていくんだもの。
‥‥起きているふたりの、ひそひそとした、
たのしげな会話が聞こえてきます。
いやいや、聞きたくないんですよ、ほんとうに。
でも仕方なかったんですってば、あの場面では。
ぜんぜん寝られないし!
で‥‥やがて‥‥
あきらかに「意味深な沈黙」がありました。
(20代からの恋歌)さんの投稿で言うところの、
「会話が途切れた束の間の静寂」がありました。
そのふたりが後日どうなったのか、
当人が読む可能性もわずかにあるので、
これ以上はよしておきます。
ただひとつ、正直に言いましょう。
ずっと起きていたその女の子のことをぼくは
「ちょっといいな」と思っていました。
つまりぼく側のカメラからは、
失恋(軽度)の物語が映っていたわけです。
すみません、ぼくごときの私話を長々と。
ふいに思い出したもので‥‥。
(20代からの恋歌)さん、
思い出すきっかけをありがとうございました。
あれはすこしばかり、つらかったなぁ‥‥。
ひゃー、
ほんとにもう、すごい雰囲気になってきました、
このコンテンツ。
次回の投稿も、いいですよー。
おたのしみに!
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