前半、せつせつと語られる
かなわぬ恋の悲しい思い出から一転、
中盤は三角関係あり、略奪愛ありの
メロドラマ風盛り上がりを見せ、
後半はどたばたとコメディータッチに。
冬の海岸でヒロインを後ろから抱きしめた
ハンサムな相手役が、
移り気のあげく最後に左遷されるさまは、
まるで6話あたりから
視聴率対策のために演出と脚本が変わった
連続ドラマのようで、たいへん楽しめました。
事実はドラマよりも連ドラチック。
実話ならではの先の読めない感じが
このコーナーならではです。
そんなスラップスティックな展開のなか、
きらりと光るフレーズは
「さすがユーミン」ではないでしょうか。
ピアノのマイナーコードから始まる
印象的なイントロ、
そして一度聴いたら忘れられない
「どうして どうして僕たちは‥‥」
という歌い出し。
いろんな記憶をぎゅっと封じ込めてしまう魔法は
まさに「さすがユーミン」。
掲載にあたり、
データを調べていてわかったのですが、
この曲、シングルカットされてないんですね。
なのになんでこんなに
聴いたことがあるんだろうと思ったら、
ドラマのテーマ曲にも
車のCMソングにもなってました。
なのにシングルにしないあたりも、
「さすがユーミン」。