『流れ星』 真心ブラザーズ 2001年(平成13年)
今も変わらない 彼女を見て、 今も変わらない気持ちを 抱きました。 (バタコとバタオ)
どうなっていくんだろう、この物語は、 と思いながら、ゆっくり読み進めました。 何度も言いますように、 ここに掲載される恋の物語は「実話」ですから、 クライマックスやエンディングが 書き手の意図にそって展開するのではなく、 ただただ現実がそうなったように 書かれるだけなのです。 大好きだけれど、別の人と結婚した。 別の人と結婚しているときに、また会ったけど、 やっぱりまだ大好きだった。 そういう矛盾を、多かれ少なかれ、 誰でも内側に抱えているのかもなあと思います。 また、15歳から8年続いた、はじめての恋人を、 過去のこととして完全に忘れられることのほうが 難しいだろうとも、思います。 その意味で、これは、 とても正直につづられた物語なのだなとも。
わあ‥‥! 言葉が出ません。 もう、固唾をのみながら 目を見はって読み進みました。 正直で思いやりがあって‥‥なんてやさしいんだ。 この投稿を読めて、いま自分が幸せです。 この彼女も、ほんとうにステキだな。 だけど、「やっぱり大好き」と 思ってくれていたことに 彼女も気づいていたことでしょう、とは なんでだろう、私には思えない。 どうしてかな? ふられちゃったな、とまっすぐに 思っていると思う。 自分ならそう思います。 そして、自分は 変わらないくらい好きでいるまま、 いい友だちでいられることに 感謝すると思います。 そういう意味でも、彼女にとって 秘めた思いでしょう。 かけがえのない友情は そういうところからも生まれるのかな。
彼女は地元に、僕は少し都会の離れた場所に‥‥ というくだりで、 すわ、「木綿のハンカチーフ」物件か?! と身がまえましたが、そんな展開ではありませんでした。 離れても静かに育まれる関係、すてきでした。 やがておとずれる終焉さえも(変な言い方かもしれませんが)、 きらきら輝く青春の良き思い出として響いてきました。 と、そこまでは大丈夫なのですが‥‥。 「やっぱり大好き」 が幾度も蘇ってしまうのは、くるおしいことでしょう。 ポイントは1回目の、 「やっぱり大好き」のときだったと思います。 そのときなりふりかまわず 飛び込まなかったことが、すべてかと‥‥。 ぼく個人としては、 飛び込まなかった(バタコとバタオ)さんの誠実さというか、 ぐっとこらえたやさしさに、とても共感できます。 これから先も再開のたびに、 「やっぱり大好き」になるのだと思います。 それはある意味うらやましいことだなぁ、 という感想は人ごとすぎるでしょうか。 ‥‥でも、そう、あと10年も経てば、 「やっぱり大好きな友だち」 になれるような気が、ぼくはします。 それにしても、30代の同窓会って危険です。
じぶんの話をするのも恐縮ですが、 (バタコとバタオ)さん、わかりますとも。 ぼくの場合、(バタコとバタオ)さんほど 狂おしいという感じではまったくないのですが、 どうにもならない、 どうにかするつもりもない、 そんな関係に育ってもなお、 「やっぱり‥‥好きだよなあ」 と思うことがあります。 もちろん、だからどうしよう、ということは、ない。 また会えたらうれしいなあ、と、 それくらいです。 ぼくが怖いのは、いちばん怖いのは、 そんな大事な人間と 「二度と会えなくなる」ことです。 どうかそれだけは勘弁して神様、と思う。 こんなぼくでも、そんな気持ちになることが、 このおちゃらけた日々のなかで、 たまーに、あったりします。 そういう相手とめぐりあったことが ぼくの幸せ(の、ひとつ)なんだと思ってます。 (バタコとバタオ)さん、投稿ありがとうございました。 次回は土曜日にお会いしましょう! 恋歌、いいなあ。
2012-10-10-WED