たくさんの恋の思い出をここで読みますが、
「死」が訪れる物語は、
やはり、ひとつ、色合いが異なります。
それは、なにも「死」が
演出として劇的であるとか、
物語として重みがあって読み過ごせないとか、
そういうことではなくて、
それが「圧倒的な別れ、不在」だからじゃないかな、
というふうに思います。
なんというか、それは、
どうにも祈りようもない事実だから。
やはり、その色合いが加わると、
恋の物語は明らかに性質を違えます。
根拠なく奇跡を信じるような若々しい心ではなくて、
出来事を受け止める成熟さが求められ、
実際、その大人びた視点がそこに生じている。
いない人に対して、
「いないんだなぁ」とつくづく思うような、
どこかもたもたしたリアルな気持ち。
アルバム『夢の轍』は
自分のお小遣いで買った思い出があります。
『微熱』はたしかその1曲目。
静かで、大きな、いい曲でした。
たしかアルバムのジャケットは
エンボス加工が施されて、ぼこぼこしてたよね?
さて、あなたの恋歌はなんですか?
それはどんな思い出に寄り添っていますか?
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