引き金となったその言葉を耳にした瞬間の、
時間が止まる描写がなんだかいいです、とても。
川沿いの道を滑るように進む彼の車。
「なぜ特にそれを覚えているのか説明つかない景色」を
重大な出来事とセットで覚えている事例は、
ぼくの中にも経験としてあります。
「あのときやけに近所の子どもたちがはしゃいでたなぁ」
とか
「水たまりにあめんぼがいた」
とか。
いずれも、なんでもない景色です。
そういうのを覚えてるのってなぜなんでしょう。
「自分にとって大変なことが起きているのに、
周囲ではいつもと変わらない時間が淡々と過ぎている」
その無力感みたいなものの象徴として
ありふれた景色がくっきりと残っているのかもしれません。
ドラマや映画で用いられる、
ストップモーションや
なんでもない景色をインサートする演出って、
誰しもそういう感覚の経験が「実際に」あるから、
効果的なのではないでしょうか。
んん? なんか、小難しいこと言ってます?
言ってますね、失礼しました。
(プリメーラ)さん、
ここに思い出を書いてくださってありがとうございます。
ほんとにねぇ、ありがたいことですよ。
みなさんが「よし、書こう」と思ってくださるから、
このコンテンツはまだまだ
ハイクオリティの投稿で続けられるわけで。
そんな投稿の名作を集めた文庫本と、
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次回の更新は、土曜日。
どうぞおたのしみに! |