こういう、「倫理」がからむエピソードは
表現がなかなか難しい。
ぼくらと読む人たち数人が、
深夜の居酒屋にでもいれば
極論や突飛な意見をたのしむこともできますが、
小さなページとはいえ、
公共性のある場所でもあるので。
恋人どうしの日々と、
結婚生活の違いのひとつは、
「お互いの根本的な違いに
向き合っていくこと」だと思います。
それこそ、みそ汁の具から、
親との距離感、便座の上げ下げまで。
そういうことは、地味ながら、
「ひとつひとつ乗り越えていく」以外ないし、
夢心地で万事快調、みたいなことは、たぶんない。
なにが言いたいかというと、
結婚するって、ある程度衝突することですよね。
どんなに仲がいいとしても。
うんざりすること、面倒なこと、
非常識なこと、許せないこと‥‥。
それと向き合って、それでも乗り越えていく。
「結婚」ってそういう面を必ず含むし、
「結婚」に限らず、「濃厚な1対1の関係」は
どうしてもそういうふうになる。
「だからしょうがない」でもなく、
「我慢しよう」でもなく、
そういうもんだよなあ、と思います。
それでもいっしょにいたいという気持ちを
ぼくらは重んじているのでしょうね。
だから、いろいろと個人で工夫して、
上手にそれらを乗り越えようとする。
ま、今回のエピソードを
そういう文脈に載せていいかというと、
軽はずみには言えませんけどさ。
居酒屋じゃないから。 |