『虹』
 二宮和也(嵐)

 
2007年(平成19年)
 嵐のアルバム『Time』収録曲

「わたしたち」に
名前を付ける事は
ありませんでした。
(ぎりぎり合格)

面倒くさいからって
素直じゃないんだから
何で言えないのかな?
好きだよ。
一言よ?


今日、「わたしたち」を作っていた
一つの関係が終わりました。
彼は彼の地へ行き、私は此の地に留まります。
そして最後まで
「わたしたち」に名前を付ける事はありませんでした。

私はバツイチ子持ち30代。
最後だと心を決めて、
合格だけを考えようと飛び込んだ学校。

周りは20代が半数以上。
そんな中で彼は最初からとっても特殊で(笑)、
物怖じしない態度。
遠慮のない物言い。
それに相当するだけの実力と努力。
この曲を聞いた時に真っ先に頭に浮かんだ、
全然素直じゃない男の子。

何故か最初からいろんな話をしました。
話していると、
他の人から聞く彼のイメージとは違っていて。
素直じゃないみんなの前の彼も、
ちょっと素直な私の前の彼も
どちらも私にとっては自然でした。
それはきっと私が8つ上だからで、
何となく彼の考えてる事が掴めるからだと思っていました。
そう思い込んで、
彼が言ってくれる一つひとつを軽く流してきました。

でも、やっぱり引っ張られるんですねぇ、
長い時間一緒にいると。
でもそれを、『私は大人』と考える事と
試験に対する思いで踏みとどまって。
キスされたって、次の日も普通な顔で過ごして。
周りにだって疑問を与えない様に散々愚痴って。

だって。
彼のくれた想いに前から気付いていた事も、
とても自尊心を傷つけられる形で離婚した私に、
女性としての自信を少し取り戻させてくれた事も、
彼にだって内緒ですもの。
眠りに落ちる直前の私に「すき」って言ってくれた彼も、
私の胸の中で
「もうずっとこのままがいい」ってつぶやいた彼も、
全部私だけのものなんです。
関係性に名前がなくたって、絶対忘れない。

素直じゃないのは私も一緒。
「すきだった」って一言くらい、
最後に言ってもよかったのかな。

(ぎりぎり合格)

二宮和也さんが歌う『虹』という曲は、
嵐がリリースした『Time』というアルバムの
初回限定盤の特典DISKにおさめられている
ソロのナンバーなのだそうです。
なかなか聴けない貴重な一曲なんですね‥‥
と思ったら自宅にありました(妻が所有)。
‥‥ああ、いい歌ですね。
二宮くん、きれいな声だなぁ‥‥。

素直になるのはむずかしいです。
ほんとにむずかしい。
簡単に素直になれないから、
こんなにも人々は恋の駆け引きで
一喜一憂や創意工夫をしているわけで。
「もっと素直になって」という歌詞の恋歌、
たくさんありますよね。
そんなに何度も歌になるくらい、
簡単ではないということなのだと思います。

ところで、そのハンドルネーム!
なにはともあれ、よかった。
おめでとうございます!!

いやぁ、今回もステキな投稿だなぁ。
私ね、ほんとに思うんですけど、
名前がつく関係性ってないと思ってます。

友達ってなんだろう?
家族ってなんだろう?
親ってなんだろう?
恋人ってどういうこと?
いやー、ないでしょう、じつはね。

すきと言ってくれたこと。
絶対忘れないと思ってること。
自分だけのまっすぐな気持ち。
あるのはいつも、それなんですよね。
そこから自分の生きる道をしっかり
自由にのびのびと考えていくおふたり、
すがすがしいと思いました。

あ、スガノとまったく同じこと思った!

名前のない関係。
それは名付けようのない関係ですよね。

ほんとは、関係って一対一で、
その組み合わせの数だけあって、
ひとつひとつちがうわけです。
「恋人」とか「夫」「妻」、
あるいは「パートナー」「不倫相手」、
いろいろ名前はついているけれど、
そこにおさまらない関係だっていっぱいある。
そんなふうに名付けるべきじゃないこともある。
そう、ぼくはつよく思います。
いいじゃない、名前がなくたってさ。
「おれたち、いったい何なんだよ?」
「わたしたち、どういう関係なの?!」
そんなふうに喧嘩するのもばかばかしい。
もちろん‥‥その名前にすがりたい、
そんな弱くなるときだって、あるけれども。

きっと人生を賭けた試験だったんですよね。
合格おめでとうございます!

好きだからこそ
自制する「好き」というのが
あると思うんです。
とりわけ大人になって、
気にすることが増えていくと、
極端にいえば、きちんと我慢することこそが
自分の「好き」の表現のひとつだったりする。

この、踏みとどまったふたりのお話、
はじまらなかった関係の話を読んで、
ものすごく純度の高い「恋」を感じるのは、
そういう誠実な「好き」が
全体に流れているからかなあ、と思います。

素晴らしい投稿をどうもありがとうございました。
みなさまの投稿、お待ちしています。
心に残っている恋のお話に、
思い出の恋歌を添えてご投稿ください。

連載の秀作をぎゅっと集めた
本とコンピレーションCDも、
どうぞよろしくお願いします。

2013-10-09-WED

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