『Happy Xmas (War Is Over)』
 John&Yoko Plastic Ono Band
 with the Harlem
 Community Choir

 
1971年(昭和46年)

恋をしたことがあればわかる
「あの感覚」。
胸の中の何かが、きゅん、
と動いた! (アコ)

So this is Xmas
And what have you done
Another year over
And a new one just begun


私は、非常に惚れっぽい性格だと思います。
子供の頃、「○○君が好き!」などと
友達に言ってははしゃぎ、
高校では初めてできた彼氏に
周りをウンザリさせるほどのめりこみ、
卒業後にアルバイト先で出会った人と
電撃結婚したり。

そんな私でしたが、4年ほど前、
2度目の離婚をしてから、
「誰かを好きになる」ということが
できなくなっていました。
「40前で2度も結婚(そして離婚)すりゃ、
 もう十分だろう」
と、自嘲していましたが、
誰かを「いいな」と思うことすら
できなくなった自分の心が、
ちょっぴりさみしくもありました。
離婚後数年経っても、私の心は、
少しも動こうとはしませんでした。

しかしそれは、突然戻って来ました。
趣味で習っているサルサ(ラテンの社交ダンスです)の
個人レッスンを受けているときのことでした。
その先生に個人レッスンをお願いするようになって
3〜4ヶ月経ったある日。
いつものように、曲をかけて、
彼が私の手をとったその瞬間、心が、動いたんです。
恋をしたことのある人だったら
誰もがわかる「あの感覚」。
比喩とか詩的な表現とかじゃなくて、
胸の中の何かが、きゅん、と動いた!
先生は別に、イヤラシイ手の握り方を
したわけじゃありません。
男性が女性の手をとって踊るのなんて、
社交ダンスでは当たり前
(っていうか、そういうダンスですからねえ)
ですし、先生とは、もう何ヶ月も
一緒に踊っているんです。

しかし、バツ2の中年女が、
ダンスインストラクターに惚れるって、
そりゃあ、ちょっと、情けない。
メロドラマじゃないんだから。
そもそも先生は、お金を払ってレッスンを受けている
いち生徒に過ぎない私に、
個人的な感情を持っているわけがない!
よりによって、そんな脈のない人に、どうして!
と、私は自分にツッコミをいれたり、
叱咤したりしましたが、もうあとの祭りです。
目を覚ました私の恋心は、それからレッスンの度に、
強く、大きくなっていき、
「久々の片思いをエンジョイする」余裕なんて、
とても‥‥。
「恋をする苦しみ」もまた、よみがえったのでした。

この恋歌は、その数ヵ月後、
ダンススクールのクリスマスパーティーで、
彼が私に歌ってくれた曲です。
そうだ、両思いになるって、こういう感覚だった。

(アコ)

恋愛は、もうコリゴリよ、と思っていたら
きゅん! が来て、片思いの苦しみ、
両思いの感覚‥‥そして、クリスマス。
リンゴーンと頭の鐘も鳴り響くというものです。

そういえば、このコンテンツの最初の頃に、
「恋に落ちたときに音がするでしょう?
 それ、どういう音?」
とみんなで聞きあう雑談をした気がする。

私は個人的には「ダーン!」だったのですけど、
「きゅん! 」も、アリだなぁ。

「恋に落ちたときにどんな音がするか」
その話、したした!
ぼくは「ぱああああああー」でした。
つまり舞い上がっている音。
ちっとも落ちてないですね。

「きゅん!」も、もちろんありでしょう。
代表的なサウンドのような気もします。
情熱派の(アコ)さんは、
「きゅん!」の動きをほんとに感じたんですね。
めりはりのある心の動きが、
気持よく伝わってきます。
年齢とかバツがいくつとか
そういうことはどうでもよくて、
そのきっぱりとしたトキメキの様子が
とにかくかっこいいと思いました。

そして、結末を気にしつつ読み進めて出会う、
ラストの一行。
このコンテンツのすてきな名物となりましたね。
よかったー。
メリークリスマス!

わあ、Happy Xmasだ。
クリスマス・ソングって
わりと無条件に好きなんですが、
この曲はとりわけ好きな一曲です。
ジョンとヨーコを「かっこいいな」って
思った最初の曲かもしれません。

さてさて恋に落ちた瞬間、
「どーん」だった気がするけど、
そのあとしばらく、
例の「きゅーん」が味わえますよね。
あれ医学的にどういう仕組みなんでしょうね。
思い出すだけで胸が締めつけられる、あの感じ。
インターネットで調べればわかりそうだけど、
知らないままのほうが楽しい気も。

そんな恋の「どーん」も「きゅーん」も
自分のまわりからは見かけなくなって久しいけど、
(アコ)さんの体験みたいに、
突然戻ってきちゃったら‥‥と考えると楽しいです。
あ、いや、そういうこと考えてると
来ちゃうかもしれないから、
気をつけようっと。

それにしても(アコ)さん、よかったですね!
来年もラブラブな年になりますようにー。

恋に落ちたときの音、
ぼくの答えは、「あ〜あ‥‥」でした。
(それが音なのかどうかはさておき)

つまりその、
「自分ではどうしようもないもの」、
「ややこしくもすばらしく、
 そしてそうとう面倒なもの」、
そういった領域へ自分が
踏み込んでしまったことを自覚し、
「あ、これは、恋だな‥‥
 あ〜あ‥‥」と。
いや、ひねくれたことを
わざと言ったわけじゃなく、
ほんとに、素直な気持ちです。

実際、今回の投稿のなかにも、
恋がはじまったときの「あ〜あ‥‥」感は
たっぷり込められている気がします。

クリスマスの日に、素敵な両想いの感覚と、
『Happy Xmas (War Is Over)』を
お届けすることができてよかったです。

みなさまからの投稿、お待ちしてます。
それでは、メリークリスマス!

2013-12-25-WED

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