『雪』
 猫
 
1972年(昭和47年)

K君の自転車の後ろは
わたしの指定席でした。。
 (うろん)

雪でした


この曲を思うといつも、頬にK君の背中の温かさが蘇ります。
高校生の時、部活が終わるといつも仲良し4人で帰りました。
B君のことが好きなNちゃんはB君とペア。
わたしはK君とペアでした。
いつも、くだらないことで盛り上がって笑っていました。
何をしても楽しくて仕方がありませんでした。

K君の黄色いスポーツタイプの自転車の後ろは
わたしの指定席でした。
ある時、いつものように彼につかまって自転車で帰る途中、
彼が歌ってくれたのが「雪」。
K君の背中に耳を当てて聞いていました。
薄いカッターシャツから彼の体温が頬に心地よく。
今でもどこの場所だったのか風景もくっきり浮かんできます。

今でも雪が降ると
「雪でした」のフレーズが彼の声で流れてきます。
そんな彼は、
高校を卒業して遠く離れた雪国の大学へ行ってしまいました。
今のように携帯もなかった時代なので、
いつも分厚い手紙で楽しい大学の様子や自分のことを
便箋にびっちり面白おかしく書いてくれていました。
わたしの中では、
彼は誰よりも信頼できる大好きな友達でした。

ある時、
「俺は、お前が笑っているのを見るのが大好きだ。
 お前が悩んだり悲しんでいると俺も悲しくなる。
 だから、俺はいつでもお前の笑顔が見ていられるように、
 お前の前ではバカなことをしたりしていた。
 笑っているお前が見つめているのが俺ではない事が、
 何よりも悲しい。もうこれ以上俺はお前を笑わせられない。
 もう、お前と俺の暮らす世界は違う場所にある。」
と書かれた手紙が届きました。

大好きなK君を男性として見ていなかった事で、
とても残酷なことをしていたことに
気が付かなかった自分の愚かさ。
彼をひどく傷つけてしまった事にショックでした。
その手紙の後、
わたしは彼に手紙を出したのかすら覚えていません。
2年ぐらいして何かの時に一緒になる機会があったけど、
ぎこちない笑顔だったけど
話したのが彼と会った最後になってしまいました。
彼は大学を卒業して、
地元には戻らず県内で就職したことを人づてに聞きました。

もう一度、彼が歌う「雪」が聴きたいと
初雪が降るたびに思います。

(うろん)

ニャーーーーーーーーー!
というわけで、2月22日、ネコの日。
「恋歌くちずさみ委員会」も
ネコ色に染まらせていただきます。

そのものずばり「猫」という名前の
フォークグループ、ご存じでしょうか。
1970年代に活躍した3人のバンドです。
ぼくはこの「雪」という曲を、
先ほど聴いて、わあーっ! と思い出しました。
聴きおぼえがあります!
「♪ゆっきでした」のところはとくに。
(うろん)さんは、ぼくよりもきっと先輩ですよね。
先輩の甘ずっぱいお話、ありがとうございました。
ふたり乗りの自転車で、
女の子が背中にピッタリ耳をつけている‥‥。
彼の心臓は、バクンバクンだったはず。
いい思い出になっていることでしょう。
「異性として見てなかったことで残酷なことをした」
ということも、たぶん大丈夫。
男の子はみんな、
そういう体験を経て大人になっていると思うから。
それだけすばらしい手紙を書いた彼です、
幸せな今を暮らしているのでしょうニャーーーー。

ニャーーーーーーーーー!
猫の日おめでとう!
おめでとうでいいのかな?
よくわからないけど、
ニャーーーーーーーーー!

「薄いカッターシャツから彼の体温が」

というあたりで、てっきり、
(うろん)さんが彼のことを
好きだったっていう話かなって思ったら、
好きだったのは、彼のほう。
だから「誰よりも信頼できる大好きな友達」では
いられなかったんですね。
ああ、じんわりせつない投稿です。

山下さんが聴きおぼえがあるという
「猫」の「雪」、
YouTubeで聞いてみたのですが
ぼくはまったくおぼえがなく。
(バンドも曲も。)
ちょっとした年齢のちがいかなあ。
作詞作曲、吉田拓郎なんですねえ。

ニャーーーーーーーーー!
雪、そして、猫! 両方漢字ひと文字てすごい。
わたしも聴きおぼえがないニャ。
でも気持ちいいハモリのある曲のようですね。

ゆっきでした、って歌ってくれる彼、
きっとおもしろくておもいやりのある人だ。
でも、恋しないのも、わかります!
何をしても楽しくて仕方ないのに恋はしない。
カッターシャツの体温も心地いいのに恋はしない。
信頼できる大好きな人なのに恋はしない。
雪が降ると思い出すのに恋はしない。
わかります!

でももう、だいじょうぶじゃないでしょうか。
もういちど、彼が歌う『雪』を聴いても
いいのではないでしょうか。
いっしょに合唱して、
こんどこそ真の友達として、
たのしくて仕方のない毎日をすごすことが
できないでしょうか。
そうだったらいいニャアー。

2月22日が猫の日だから、
猫にちなんだ歌をとりあげる。
それは、まあ、いい。
猫の日ということで、
ほぼ日刊イトイ新聞でも
猫のコンテンツを特集している。
それも、けっこうなことである。

しかし、この、個人の名前の権限で書く、
恋歌の原稿において、
問答無用にひとつの文体、
それも、いささかふざけた、
猫っぽければなんでもいいという、
そういうノリを強要されるというのは、
いかがなものニャろうか。
あれ? いかがなものニャろうか。あれ?
ともかく、そんなふざけたことに
おつき合いするわけにはいかニャい! あれ?
ニャンでこうニャるんだ? フー、ゴロゴロ。

ニャーーーーーーーー!
猫の日、おめでとう!!
キャット、空中、3回転!

それはそうと、素敵な思い出ですね。
自転車の二人乗り、甘酸っぱい感じがしますが、
乗せる男子側から言わせてもらうと、
あれって、超、難度高いんです。
だってね、まず、うれしいでしょ。
でも、すごく目立つし、多くの場合は
学校周辺だったりするから、
友だちに見られる可能性がすごく高い。
だから、うれしい顔を隠しつつ、
周囲をすごく気にしてたり。
そのうえ、後部座席のあの娘と
トークをしなくちゃいけないじゃないですか。
ていうか、トークをしたいじゃないですか。
前も見て、周囲に気を配って、
メインは後ろの彼女とのトーク。
しかもね、女子って横座りじゃないですか。
「あたしゃ違うよ」っていう
タフな女子もいるかもしれないけど、
基本、ちょこんと横座りじゃないですか。
すっごい安定しないんスよ。
ふらふらするんスよ。
しかも、ハンドルふらついたら、
うしろの女子、落ちますからね、
横座りだから、平気で、コローンと。
あともう一個苦労する要素があって
それはまあ書かないけど。
で、最後に、言いますけど
二人乗りはやっちゃいけませんからね!
ぼくはやったことないですよ!
やったらたいへんだろうなあということを
想像で話してるだけですからね!

ん? これって、ニャんの話?
ニャーーーーーーーーー!

ニャにがニャんだか
わからニャくニャりましたが、
みなさまからの投稿、いつもお待ちしています。
それでは、つぎの更新は水曜日です。
みなさまの投稿、お待ちしていニャーーす!

2014-02-22-SAT

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