『同じドアをくぐれたら』 BUMP OF CHICKEN 2004年(平成16年) アルバム『ユグドラシル』収録
私にもみんなにも 優しい彼でした。 (今夜のごはんは何にしよう)
手に入れる為に捨てたんだ 揺らした天秤が掲げた方を そんなに勇敢な選択だ いつまでも迷う事は無い
ふぁー、よかったー。よかったですね。 「もう、いっかな」と思えた瞬間があってよかった。 といいますか、ありますよ。 憑きものが落ちてケロっとなります。 なんなんだろうあれは。
でも、考えてみれば恋に落ちる瞬間だって 急激に「ひぇええ」と穴に引き込まれて 病気になってしまうかんじで、 理由なんてわからないですものね。
「いちばん」を自分ですぐに決められる いまの旦那さんは、なんと心強い!
そうそう、いつの間にかなだらかに ぼんやりと変わっていくように思えることのなかに はっきりと「境目がある」ことって、 じつは、ありますよね。 あ、いまだ、っていう。
冬の空気が終わる瞬間とか、 とおりいっぺんの挨拶から打ち解ける瞬間とか。
忘れられないと思った恋が 「もう、いっかな」と思えた瞬間。 言い換えるとすこし大人になった 瞬間なのかもしれない。
最後にもう、完全に読者的な目線からいえば、 最初の男、そりゃないよ。 新しいドアが開けられてよかった。
「耳がくすぐったくて」って、いいなー! そんなことも、あったっけなあ。 そういうときって、 全神経が耳に集中してるんですよね。 そして同じくらい「あったっけなあ」と思うのは 「ドアをあけた瞬間」です。 「ある日、突然『もう、いっかな』と思え」る。 そういうこと、あるよねえ! もうほんとにじぶんがよくわからない。 なにか科学的な変化なんじゃないかとすら思えちゃう。 いや、恋だの愛だのに、かぎらずね。
最初の男は、「東京に彼女がほしかった」んでしょうね。 というか「東京に彼女がいる自分」がほしかったのかも。
(今夜のごはんは何にしよう)さんというお名前、 とてもいいですね。 いまのあたたかい幸せがおだやかに垣間みえます。
ある日突然の「もう、いっかな」については、 多くの読者さんが「そうそう、あるある」 と思っているのではないでしょうか。 あの境い目は、なんなんでしょうね。 ふっと、理由なく、らくになる感じ。
BUMP OF CHICKEN、 何枚かのCDがぼくのアイチューンズにも入っています。 この『ユグドラシル』も。 ボーカルの声がくせになる切なさですよね。 このコンテンツで、 若い人の音楽もいろいろ聴くようになりました。
さて、次はどんな恋歌でしょう? 良い週末を。
また水曜日にお会いしましょう!
2014-06-28-SAT