「泣くために作ったんだ!!!」
というくだり、自分も忘れていたという現実、
とても好きです。
たーしーかーに、
用意しちゃうことってありますよね。
中2のとき私は
「◯◯さんがあなたのことを好きらしい」
と、友人の恋の仲を取り持つ役をさせられたのですが、
あえなく敗退。その友人が電話をしてきて
「ふられるってなんとなくわかってたんだよね。
いっしょに聞こうと思って用意してた歌がある」
と、受話器を通してテープで流したのが
薬師丸ひろ子さんの
『元気を出して』(竹内まりやさん作詞作曲)でした。
1番はでしんみり聞いてたんですが
2番から可笑しくなっちゃって、
ふたりで「何やってんだろ」と
吹き出したことがあります。
中3になって、ひそかに気になっていた人を
友だちも同時に好きで、
またまた取り持ち役をさせられて、
とても落ち込んで学校から帰り、部屋に飛び込んで
用意していた曲
『私のなかの私』(イルカさん作詞作曲)を
制服も脱がないままギターをかき鳴らして歌い
(自分に嘘はつけないという歌詞)
ぜんぜん泣けず、大笑いしてしまった記憶があります。
その後、長じてからもですね、何かあれば
髪切ったり酒飲んだりやけ食いしたり
いろいろやりました。なぐさめられたりもします。
でも、泣けないです。
型通りに演じたら、おかしくなっちゃう。
人はうまく泣けないものだし、
悲しみというのは、じわわーんと、先にあとに、
不思議な形でやってくるものなのかもしれません。
唇がニシキそっくりの
旦那さまの胸で泣くのがいちばんですね。
「これは、私、振られるぞ」
その予感のぴたりさ加減、
女の勘というのはすごいものですよね。
それではまた、土曜日の恋歌で! |