2011年3月11日の早朝に(なゆた)さんは、
大きなリュックを背負った彼を見送っていたのですね。
あらためて、あの日の午前中を思い出しました。
そうでした。
ありふれた金曜の朝でした。
(なゆた)さんはあのとき、
静かなお別れをしていたのですね。
「じゃ、行ってくる」「うん、行ってらっしゃい」
彼と過ごした5年分の思い出をまるごと取り出して、
「きれいだなぁ」と言えるお付き合い。
すてきです。
そんなふうに思える(なゆた)さんもきっと、
彼と同じくらいまっすぐな心を持っているのでしょう。
お別れ直後の胸に穴がぽっかりとあいてる期間は
どうしようもなく切なくって、
切なすぎるから他のことでまぎらわしたりするけれど、
ふと、ゆるやかな日々がやってきたときに、
「どれどれ?」と穴のなかをのぞいてみれば、
あれもこれもぜーんぶひっくるめて
愛おしい宝物になっていたりしますよね。
このコンテンツを通して、
そんな宝物が世界中にたくさんあることを知りました。
このページの下にも、いっぱい並んでいます。
みなさんの宝物。
次の宝物は土曜日に。
あとすこし、お付き合いください。 |