クマちゃんからの便り |
植物的エン会 オレの梅は一〇粒ほどしか咲かない。 今年の梅干し作りの梅は、 百姓に貰いにいかなくてはならないわい。 早まると言われていたサクラはまだ固い。 FACTORYの山岳地帯は、 暖冬と言われる割りには、 睡蓮鉢は凍るクソ寒さに変わりはなかった。 雪は降らないし雨も少なかったこの冬、 山岳にジッと引きこもり<土踏まず>の日が多かった。 誰とも口をきくでもなく、 刺繍やトポロジーの本に三昧し 無言で妄想夢想空想の類に惚けていた。 屁 こ き ム シ 墜 ち て 這 い つ つ な ぜ 飛 ば ぬ 天 道 蟲 ラ セ ン 登 り の 星 を 割 れ 蛇や虫どもも穴から這い出てくる気象になったし、 オレもそろそろ<土踏まず>に飽きてきた。 向島百花園のお成りの間。 季節の隙間に恒例となった Pr・ワラガイとの植物的エン会。 彼の鞄の中から飛び出したエッシャーの秘蔵本は、 殴打すればヒトも殺せそうなブロック塊ほどある 膨大で貴重な資料だ。 彼が編集し解説も書いて作ったという。 <対称性>を肴に呑む。 引きこもり中の頭蓋にイメージして、 ミニチュアを制作中の <球体内部に密着した凹鏡面の世界>の話。 その中に迷い込み 漂って往き場を失う<オレ>という眼球。 眼 球 は 風 船 玉 だ な 春 の 宵 福井で買ってきた<へしこ>を女将に焼いて貰った。 クルクルパーな新宿朝6時。 |
クマさんへの激励や感想などを、
メールの表題に「クマさんへ」と書いて
postman@1101.comに送ろう。
2007-04-01-SUN
戻る |