── | 「霜」から「凍」に なっちゃいましたねえ! |
そんななか、登場するのが「牡蠣」ですよ。 |
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一同 | 牡蠣! |
── | 牡蠣は江戸時代は? |
ありますよ。 |
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── | あ、そうですよね。 江戸のお総菜の本にも 牡蠣ご飯がありますものね。 |
それどころか、縄文時代から食べてますよ。 |
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── | おお! 資料を拝見いたします。 縄文時代に食べていた貝は 蛤が一位で、 二位が牡蠣だったんですって。 そんなに食べていたんですね。 |
産地によって大きさとか 本当に違うからおもしろいですよね。 |
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おもしろいですよね。 夏の牡蠣もまた違うし。 昔「牡蠣船」っていうのが 広島とか大阪にあったらしいですよ。 牡蠣を獲って、 船上で食べさせたんですって。 |
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── | うらやましい‥‥。 思い出しました。 福岡の糸島の海岸に 「牡蠣小屋」っていうのが 冬に出るんですよ。 小屋といっても 小さいテニスコートくらいの 巨大テントがずらーって並ぶんです。 中に入ると、ビールケースの椅子に簡易テーブル、 そこに七輪をぽんと置いて。 |
焼くんですね! |
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── | そう、焼き牡蠣です。 みんな、軍手にエプロン姿で牡蠣と格闘です。 値段も安いんですよ。 1キロ1000円しなかったような。 800円とか。 |
いいなあ~。 |
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── | 「とりあえず5キロ」みたいなことを言うわけです。 |
いいっすねえ。 |
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殻はお店のかたが開けてくれます? |
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── | いえ、セルフサービスです。 焼き牡蠣だから、 ちょっと火を加えれば、すき間ができるので そこからぱかっと。 店によっていろいろ特色があって。 他のおつまみが豪華なところもあれば、 持ち込みオッケーなところもある。 おいしい白ワイン持って行ったりとか、 レモンをいっぱい買って行ったりとかも。 |
やっぱり新鮮だから できることですよねー。 |
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── | あり得ない量を食べました。 それにしても牡蠣は世界的ですよね。 台湾の屋台にもありますし、 メキシコシティーでも生牡蠣を食べますね。 フランスはもちろん、アメリカもすごいし。 |
ローマ人はすでに養殖してたんですって。 |
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── | ローマ人って! あのヒトたち、魚醤とか使ってましたしねえ。 ところでこの季節は牡蠣だけじゃなくて 「柿」も旬ですよ。 新鮮な柿と干し柿。 とろとろの柿もありますね、 |
あ、とろとろの柿いいですね。 |
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わざととろとろにしてスプーンで。 |
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── | 京都の「代白柿(だいしろかき)」! |
あれは確かに京都でしか 食べないかも。 |
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── | あれはびっくりするくらい おいしいですよね。 京都をあらためて尊敬する季節です。 ていうか、京都だけで食べてるのずるい! って思いました。 なんで教えてくれないの! みたいな。 |
最近、あれ食べないなと思ってたけれど、 京都にしかなかったんですね。 京都を離れて20年以上かかって ようやくわかりました(笑)。 |
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── | これを読んだ人は ぜひ一度機会があったら おためしください。 |
柿って、酒飲みにはすごくいいらしいですよ。 ビタミンCがものすごく多くて。 |
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── | 「柿なます」もありますよね。 |
あります。 江戸時代は料理に相当使いますね。 |
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おせち料理のイメージですね。 |
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柿の糠味噌漬けなんていうのも あるらしいですよ。 あと、甘味をとるため。 干し柿にして、 まわりに糖が付いたのとか。 |
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─── | 干し柿もいろんな種類がありますよね。 |
「ころがき」ってご存じですか。 全国的に言いますか。 |
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ころがき。 |
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── | 何柿のことですか。 |
干し柿ですよね。 言いますよね、軒から下げている様子をさして。 |
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── | こういうくだものって、 枇杷も柘榴もそうですが。 やさしい甘さがあって、 そのおいしさが、 大人になってやっとわかってきた感じがします。 |
「滋味」ってやつですね。 |
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熟した柿のにおいって アルコールっぽくて 日本酒の香りとか 今おっしゃったように 日本の甘みとかの 共通の香りみたいですね。 |
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── | なるほど。 そして「銀杏」も旬でございますよ。 |
銀杏! |
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子どもの頃、神社でよく拾ってたんですけど、 実の取り方を知らなくて。 ゴム手袋して一所懸命‥‥。 |
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── | においがすごいですよね。 |
苦行でした。 |
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── | でもおいしいですよね。 |
おいしいです。 |
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── | あの奥にあんなおいしいものがあるとは! |
自然に落ちているもの以外に 売ってるのありますでしょ。 まるまるしてるものが。 あれ、どういうふうに育ってるのか不思議なんです。 イチョウ畑とか見たことがない(笑)。 まさか山ひとつイチョウとかないですよね。 |
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─── | そうですね、どうしてるんだろう。 |
わからない。謎。 |
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── | そういえばそうですね。 わかる人教えてくださーい。 どんどん行きましょう。 行事は、「七五三」。 |
飴売ってますでしょ。 今は「千歳飴」っていいますけど。 なんで飴なのか、っていうのが 謎なんです、わたくし。 かならず飴。 調べてみましょうか。 |
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─── | はい、おねがいします。 これは全国的に あの長い飴なんですかね。 京都の千歳飴も長いやつですか。 |
そうですよ、ええ。 多分、七五三は 最近なんじゃないですか。 |
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─── | あの飴システムは? |
あ! ありました! 「千歳飴 飴菓子の一種。 元禄寛永頃、江戸浅草の飴売り 七兵衛が商品の飴を 先年飴、または寿命糖と 名付けたのにおこる」と。 先年飴っていうのが もともとらしいですね。 |
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── | せんねん。1000年。千歳(ちとせ)ですね。 |
神社の門前などを売るのを 嬰児の初宮参りに行く人が かならず求めて 親類などに配る慣例になった、と。 「俗に宮参り飴とも言った」と 書いてあります。 |
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── | じゃあ、江戸のニュー商売な感じ? |
そんな感じがしますね。 |
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─── | 縁起がいい、ってことで、 売れちゃったのが定着しちゃったと。 |
なるほど。 おなかすいてきちゃっいましたね、 食べ物の話ばっかりして(笑)。 |
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── | ではそろそろ。 ありがとうございました。 次回は「金盞香(きんせんか さく)」。 11月17日にお会いしましょう。 |
2012-11-12-MON |