── | 二十四節気も変わります。 「大暑」でございます。 大暑、暑い! ていうか、ことしは、もうすでに暑かった。 暑気払い、暑気払い。 |
暑気払い、いいですよね。 |
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何度でもウェルカム。 |
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── | そんな季節は「桐始結花」。 |
花といいながら、 実なんですよね。 |
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── | 代々木公園にありますね。 桐の木が西門のところにあって。 桐はすごくいいですよね。 |
桐の箪笥とかね。 |
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── | しかも、日本の桐がいいらしいですよ。 全然違うんですって、輸入材の桐と。 |
あ、やっぱり。 |
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和箪笥屋さんで話を聞いたところによると、 桐の箪笥って、火事が出た時に 水をかけると、そのまま中のものを 守るらしいんですよね。 |
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きゅーってなるのね。 水吸ってふくらんで。 |
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── | 震災の時も着物とかは 桐の箪笥で大丈夫だったっていう お話がけっこうありました。 |
だから、女子が産まれると植える、 とか言いますよね。 |
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── | お嫁入りの時に箪笥にするんですね。 さて当然のことながら、 旬のさかなは「鰻」でございます。 今年も高いんですかねえ。 鰻は獲れなくなっちゃってって ことなんですか。 |
稚魚がね。 |
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稚魚がなかなか上がってこなく なったんですよね。 |
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あれは回遊するルートに 変化が現れたんですかね? |
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鰻の生態自体が明らかになったのは 実は最近なんですよね。 |
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── | そう、謎だったんですよね。 どこで生まれるのか。 |
そうそう! |
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でも旬っていうと、 実はこの時期じゃないんですよね。 本当は。 |
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── | お、そうでしたか。 |
鰻はもうちょっと後なんですよね、 本当は。それを平賀源内が。 |
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── | 「土用の丑」とキャンペーンをはったと。 |
そう。キャンペーンの原点ですよ。 |
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── | 平賀源内って変な人ですよね。 |
色本も書いていますね。 |
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糸井さんが「昭和の平賀源内」って いわれてましたよね、昔。 |
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万能ぶりが。 |
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── | その源内が広めたこの時期の鰻。 関東と関西で調理法が違いますね。 |
蒸すとかね。 |
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── | 蒸すのは関東風ですね。 そのまま焼くのが歯ごたえのいい関西風。 まん中が「ひつまぶし」。 関東風が好きです。 |
やー、ぼくも絶対、 関東風がおいしいと思いますよ。 |
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── | あ、そうですか! |
関西の方もそうですかー。 |
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── | うれしいです。 そっかそっか。 |
関西の鰻でそんなうまいってもの あったかなあ。 |
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有名な店あります? |
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── | 京都の名店おいしかった‥‥けど、 あれも、関東風だった気がしますね。 |
や、絶対ね、 関東風の方がおいしいと思いますよ。 西の人は鱧(はも)に気がいきすぎなんです。 |
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あれだけうまいものがあるから 鰻はいいや、みたいな? |
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── | ぼくは鰻の肝が好きでねえ。 |
おいしいですよね。 |
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あれ、ひとくし取るの 大変ですよね。 |
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── | 今ないんですよ、全然。肝焼きが。 前はデパ地下とかにあったのになあ。 |
名古屋のひつまぶしも おいしいですよね。 |
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おいしいですよね。 あぶらっけを感じなくていいです。 さらっとして。 |
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── | ままごとのようで楽しいし。 最後に茶漬けにする。 さて続いては、夏らしいものが。 「枝豆」。 |
枝豆が大豆だって知らない子 多いですよね。 |
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── | 若い大豆なんですよね。 枝豆を茹でるコツを教わったんです。 枝豆は分数で何分茹でるという方法だと ブレが出るんですけど、 枝豆特有の香りがし始めた時に 火をとめて、ざるにあげて、 そのまま放置しておくと すごくいい具合になる。 |
塩はお湯にも入れますか。 |
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── | わたしは入れます。 |
夏は毎日のように 食べたくなりますよね。 |
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── | ビールを飲む習慣がないと、 あんがい食べなかったりもしますけど。 |
確かにビール飲まないと 枝豆、ほしくならないかも。 |
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ならないですね。 |
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── | ワインにはなんだか合わない。 |
合わない、合わない(笑)。 |
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── | 枝豆って豆と野菜の中間というか、 栄養学的には両方の長所を併せ持っているんですね。 大豆になるとビタミンAやCは なくなっちゃうんだけど 枝豆の状態ではある。 さらにビタミンB1があるから疲労回復になる。 夏はいいですね。 「必須アミノ酸のメチオニンには 肝機能を助ける働きがある」から つまりお酒にもいい。 これはビールの友には最高ですね。 やっぱり夏じゃないと。 冬だと冷凍だしね。 |
やっぱり夏ですよね。 |
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── | さて、続いては「ピーマン」。 ピーマンもこの季節なんだ! って、そりゃそうですね。 むかしは本当にまずかった、 ピーマン! |
最近ですよね、 おひたしなんてあっさりした調理で 食べられるようになったのは。 昔のはもう。 |
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── | あり得ない! |
はははは。これは血栓を防ぐんですね。 「脳梗塞や心筋梗塞の 予防に効果がある」。 |
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── | 食べなきゃ! この青臭さが大事なんですね。 レモンよりはるかに多くの ビタミンCってありますね。 っていうか、 レモンが案外少ないんですよ(笑)。 |
レモンってなんかね。 |
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── | すっぱい=Cだと思ってるだけで。 ところでピーマンの肉詰めって 代表的なよくわからない料理だなって 思いながら食べてるんですけど、 あれってたぶん、戦後、婦人雑誌が広めた レシピじゃないかな。 ひき肉世代の料理。 |
こどもにピーマンを食べさせようという魂胆が 見え見えですよね。 |
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それだ、うん。 |
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ぼくもちっさい頃 食べました、食べました。 |
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ハンバーグやミートソースに 細かく刻んで入ってたり。 |
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── | 今食べるとおいしいかも! さて、季節のたのしみは 「夏の羅(うすもの)」。 この字でうすものと読むんですね。 ジョーゼット、オーガンジー、 和服だと絽、紗、上布。 いいですねー。 |
目にも、涼やか。 |
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── | そう。じっさいどうかというと、 絽や紗は着物だから、 やっぱり暑いんですよね。 |
夏に着るってこと自体 いまや、考えられないですもの。 |
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── | 汗びっしょりかきますよね。 やっぱり昔の方が涼しかったんでしょうね。 |
そうかも。 コンクリートで暑くなってる。 ていうか、今から暑くなると思うと‥‥。 |
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── | つらい! |
つらーい、本当。 |
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── | がんばってのりきりましょう! ありがとうございました。 次回は「土潤溽暑(つち うるおうて むしあつし)」。 7月28日にお会いしましょう。 |
2013-07-23-TUE |