■「久世塾おぼゑがき」11号
この世はドラマにあふれてる!
先日友人から聞いた話です。
ある夜、仕事に疲れて家に帰った彼が
お風呂で頭を洗っている時でした。
彼愛用の「スーパーマイルドシャンプー」が程良く泡立ち、
さぁ、いよいよ洗い流すぞと
シャワーの下に頭を差し出したその時、
ふいにシャワーのお湯が止まったそうです。
一瞬、状況が理解できなかった彼は、
とりあえず右目を開けて蛇口を確かめたのですが、
きちんと【開】になっています。
断水になったという事実に気づくまでは、
それからさらに1分ほどかかったそうです。
彼は思わず苦笑しながら呟きました、
「そら、ないでぇ…」
その後彼はとりあえず
頭に残ったシャンプーの泡をバスタオルで拭き取り、
近所の銭湯に行ったそうです。髪をベタベタさせたまま。
以上はもちろん実話(若干脚色あり)ですが、
こんなドラマのワンシーンみたいなことが、
実は現実には往々にして起こります。
しかしこんなことを実際ドラマにすると、
あまりにも作り話めいていて
視聴者から敬遠されるかもしれません。
「嘘みたいな本当の話」より、
「本当みたいな作り話」の方がリアリティがあるからです。
すべてのドラマが
リアリティを求めているわけではありませんが、
たとえ怪獣モノにせよコメディーにせよ、
一目で「これは作り話だ」と認識させられたら、
せっかく1時間なり2時間なりの
非日常の世界(ドラマの世界)を楽しみにしている
視聴者のワクワクした気持ちを
裏切ることにはならないでしょうか。
だからこそ『久世塾』では、
講義実習で書いたシナリオを、
本物の役者さんたちに実際に演じてもらうのです。
そうすることによって、
紙の上に書いたエピソードが、いかにウソっぽいか、
またはいかにリアルであるかを検証する事ができます
(実はその役者さんたちを、僕たちは勝手に
“久世塾・座付き役者”と呼んでいます)。
数年前、『グッド・ウィル・ハンティング』という映画で
アカデミー脚本賞を取った新人脚本家マット・デイモンと
ベン・アフレック(共に俳優としても超メジャー!)は、
撮影現場で自分たちの書いたセリフを、
あのロビン・ウィリアムズが話すのを聞いて
とても感動したそうです。
そこで我が『久世塾』でもその感動を
味わってもらえるよう、塾生の皆さんの書いたセリフを
有名女優(乞うご期待!)に
朗読してもらえるよう企画中です。
ますます中身が充実してきた『久世塾』。
もうカウントダウンは始まっています。
それでは。
文責 さとう
★久世塾正式サイトへのアクセスは
http://www.kanox.co.jp/へ。
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