21世紀の
向田邦子をつくろう。

<野望篇>

第14回 反響があっ あ あ ぁ ぁ... . ..
    (←反響している)


ほぼ日で初のネットドラマ『十三回帰』。
その脚本を書かせていただいた、
久世塾一期生=ゴム、岡本貴也です。

放送開始一週間、いやあ、えらい反響っすよ!
色んな地域の様々な人から届く熱いメッセージ。
みなさん、ありがとうございましゅっ(←ツバ飛んだ)。

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  ▼札幌から
  泣かせるぜ!ちきしょうっっ
  人の死は、いろいろなものを残しますね。
  ドラマ、良かったです。

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  ▼大阪から
  忘れられない作品になりました。
  ギュッと凝縮されたドラマは、掌の中に包み込んだ
  ラピスラズリのようにチカチカと輝いていました。

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  ▼山口から
  てんこもりにしてある「メッセージ」を
  見る回数を重ねるごとにひとつひとつ、
  ホワイトデーまでじっくり味わって見たいと思います。

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  ▼女性の方から
  月9のオープニングにゴム岡本(?)と
  脚本で出るのを楽しみにしておきます。

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  ▼28歳の方から
  ちょうど「やりたいことやってんのか、ワレ」
  と思い立ち、転職したばかりなので
  心にシみました。
  トモダチにもススメます。

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って感じ? うれしーっ!

当初、大きな画面の大きな音で仕上げてたんで、
実際の放送をネットで観て、僕すらもさすがに
「ち、ちいさい。大丈夫かな?」って思ったんですが、
それでもたくさんの方が観てくれてます。
さらに、感想までわざわざ送ってくれてます。
しかも、見ず知らずの僕なんかにです。

「ネットだから感想がたくさん届くんだよ」
なんて言うのは僕には到底おこがましいことで、
メールソフトを起ち上げて、僕のアドレスを入れて
文章考えて、キーボード打って接続して送信して‥‥
っていうたくさんの手順がありますものね。

もっと言えば、テレビでプロ中のプロが作ったドラマが
無料で流れているのに、
あえて素人に毛も生えてないような脚本家が書いた作品を
観てくれた、大勢の皆さんのエネルギー!
これにはもう頭が上がらないというか、
何と申し上げていいのか分からないというか、
とにかくすっごい感動と感激をしています。

中にはマシンやOSの都合で「観れない」って方からも
「悔しいぞ」メールが届きます。
‥‥これってすごいことだなあと。

ある作家さんがこの作品を観てこう言ってくれました。
「止まったり聞こえなかったりしたけど、最後まで観た。
 この企画にはテレビ放送開始時の『熱さ』がある」

僕は、この「熱さ」っていうのは、
「とにかくドラマを観てやろう」っていう
読者のみなさんの熱意とか温かさとかだと解釈しました。
そしてそれは、どこか優しさに似た空気だとも思います。

こうやって原稿を書いている合間にも
感想のメールが続々届いています。
ということは、他にもたくさんの方が
観てくれているということですよね。

そして僕は、この瞬間にも優しさの中で
作品を通してみなさんと繋がっているんだっていう、
不思議な感情に包まれています。

あーダメだ。うまく言えない。

今僕は、嬉しさや感動や発見や反省なんかが相まって、
自分の気持ちを言葉にできていません。
だからこの原稿も書かずにおこうと考えていました。

だけど、みなさんが観てくれたりメールをくれたりして
僕は何かしら大きく感動している、
ということだけはどうしてもお伝えしたかったんです。
それも早くです。

あ、もしかしたら、
この感情は言葉にしない方がいいのかもしれませんね。
それならばそれで、この気持ちを生(なま)のまま、
ずっと大事に保存していきたいと思います。

ホントに、ありがとうございます。


岡本さんへの直接メールはこちらへ:
okamoto@tacoashi.com

2001-02-22-THU

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