ゲストキュレーター西山 寛紀（にしやま ひろき）

イラストレーター
1985年生まれ。多摩美術大学大学院を卒業。
対象を色面構成で絵画的にとらえる表現を得意とし、
書籍や雑誌、広告、
ウェブなどでイラストレーションを手掛ける。
クライアントワークと並行して
オリジナル作品も制作し、
国内外で展覧会を開催している。

黒田 愛里（くろだ あいり）
イラストレーター
1989年東京生まれ。東京工芸大学を卒業。
同大卒業後、イラストレーターとして活動を開始。
雑誌や広告を中心に、
国内外のアパレルメーカーとの
コラボレーションなどを幅広く手がけている。

「ふたりのお気に入り」が詰まった空間で、
描いてきた。

――

西山さんと黒田さんにご紹介いただく、
最後の「いいもの」は、
おふたりともが愛用しているという
「デスクランプ」です。
選んだポイントはどんなところですか？　

西山

シンプルだけど、ほかにないデザインなので、
ひと目見て「ほしい！」と思いました。

――

たしかに、飽きのこなそうな、
おしゃれなランプです。
おふたりは、
同じタイミングで使い始めたのでしょうか。

西山

ぼくは、ひとり暮らしをしていたころに
すでに持っていました。
その後、
ふたりで黒田さんの家具を探しに行った
古道具のお店に、
同じものがちょうど置いてあって。

黒田

西山さんが使っているのを見て、
いい製品だなぁと思っていたんです。
なので「これは買うしかない！」と、
真似しました（笑）。

――

おふたりのライトを見比べると、
少しあかりの色が違うような気がします。
電球が違うのでしょうか？

西山

はい。買ったときは白熱灯がついてきたんですが、
僕はLEDにしています。

黒田

私のは、白熱灯です。
買ったときのままですね。

――

それだけで雰囲気が変わりますね。
ケーブルは台座から出ていて、
机の裏にきれいに隠れています。

西山

電球と台座をつなぐ首の部分に、
ケーブルがむき出しでついているものは
多いのですが、
これはケーブルが見えないので、
すっきりしていていいつくりだと思います。

――

言われてみれば、珍しいです。

黒田

あと、けっこう台座がずっしりしているおかげで、
電球を動かしても、光がぶれにくいです。
安定感があって、遠くまで照らせるんですよ。

西山

アームは華奢でも、台座がしっかりしているから、
コンパクトだけど形がかわいくて。
部屋の景観が崩れないので、気に入っています。

黒田

うん、かわいいよね。

――

おふたりとも、絵を描くときに使うのでしょうか。

西山

絵を描くときは太陽光で見るようにしています。
絵の具は、人工的な明かりのもとだと
色が変わって見えてしまうんです。

黒田

私も、絵は明るいうちに描くことが多いです。
このランプは、パソコンを使う作業のときや、
ちょっとしたラフを描く時などによく使います。

――

なるほど。
デスクワークの際、手元を少し明るくしたいときに、
補助的に使っているんですね。

――

今回のランプで、
西山さんと黒田さんのおすすめはおしまいです。

どのお部屋も、あかるい色が
自然にまとめられていて、
気持ちいい空間づくりのヒントを
たくさんいただけた気がします。

西山

そう言ってもらえてうれしいです。
きょう、部屋をあらためて見回して、
「この家でもいっぱい描いてきたな」と
感慨深くなりました。

黒田

私もです。いっぱい描いたねぇ。

――

インテリアが、それぞれの作品とも調和していて、
おふたりがつくっている空間ならではの
居心地のよさを感じました。
西山さん、黒田さん、ありがとうございました！

（おわります。）