その214 (2004-09-15)
言おうとしたことと違ったことを言ってしまう。たったそれだけなのにこんなに愉快。ほぼ日刊イトイ新聞名物、「言いまつがい」は毎日更新です。


わたくし、なぜか、「右」「左」がうまくわからないんです。こっち側は「右」なのか「左」なのか、とっさに言語化できないといいますか。なので、言わなきゃいけないときは、こっそり両手に神経を向け、茶碗と箸を持つ真似を頭の中でして、箸の方だったら「右」茶碗のほうだったら「左」と口に出して言っています。で、先日。客先に急ぐタクシーの中、T字路で、運転手さんに「交差点右ですか、左ですか?」と言われ、遅刻気味で逆上しつつも自分の手を思い浮かべて、「左です!」と叫んだつもりが、口から出たのは、「茶碗です!」ちなみにその後運転手さんに聞いた話では、「右左」が言えない人は意外と多くて、「あっち」「こっち」になったり、運転席の方に手をつきだして指さしたり、みなさんいろんな指示のしかたをなさるそうですね。「でも『茶碗!』ってのは初めてです。これから役に立つかも知れません」と笑いながら感謝されてしまいました。(うわっち)


地域の子供会でスケートに行ったときの思い出です。スケート靴の貸し出し場所で自分の足のサイズを言わなければならなかったので、(23センチ‥‥23センチ‥‥)と頭の中で何度も練習したのに、初めて行ったスケート場に対する緊張と、人見知りする性格があいまって「30センチです」と申告しました。「え?」と聞き返されてさらにパニックになった私はやけくそぎみに「30センチです!」‥‥無事借りられましたが、ちょっとした心の傷になっています。(今は24センチ)


以前働いていた店に、Yさんというとてもきれいできさくで元気な方がいました。その日は雨で店はガラガラ、Yさんと同僚のみんなでたのしくご飯についておしゃべりしていたらいきなり団体のお客様が来られ、一気に慌ただしくなりました。Yさんも大きな声であいさつしていましたがかなりテンパってたらしく、よくきいてみると、「いらっしゃいめしー!」を連呼していました。な、なぬ!?と思ってしばらく観察したら、「こちらでおめしあがりめしか?」「はい、ありがとうございめし!」など「めし」語を連発。ものっすごくナチュラルにおっしゃってたのでまさかウケ狙い?と思いました。そして最後に「ごゆっくりお召し上がりくださいませ」を「ごゆくりおたのしみくださいめしっ!」と、カタコト間違い「めし」語を‥‥。後からYさんに聞いてみたら、どうも忙しすぎて記憶が飛んでたらしく、覚えてないとのこと。(seta)


会社の上司が忘れ物をして出先に届けに行った時のこと。玄関口でそばに立っていた女社長に挨拶をし、奥にいた上司に「書類持ってきましたよ」と声をかけると、「社長さんに渡して」と言うところを「おばさんに渡して」と。一瞬の沈黙の後、上司の顔がみるみる真っ赤に。「い、いや‥‥」とあせる上司を「そうよ、おばさんだも〜ん、ねえ?」とにっこり笑ってフォローする社長。本音が出ちゃったのね〜。(ひめりんご)


私の結婚式のときの話です。両家の親族を自己紹介で顔合わせしました。私の父の兄弟はとても多く、普段なかなか全員揃うことがないので、実は新婦の私にも、どの人がどこの人だかわからない状態。そこで、父の弟にあたる方が、「新婦の父の‥‥」と言ったところではっと息を吸い込み、そのままむにゃむにゃと名を名乗って着席してしまいました。「新婦の父の弟」と言いたかったところだったと思うのですが、それを言うなら「新婦の叔父」だろ、と自分で突っ込んでしまったようです。そして誰もフォローしなかったので、私にはお父さんが二人いることになったまま、式はつつがなく進んでいったのでした。(やーみ)


コールセンターに勤務する知人から聞いた話です。すごい新人が採用されてしまったらしい。新人「それではお客様のお名前をお願いします」お客「岡田太郎です」新人「ヤスダさまですね?」お客「いいえ、岡田です」新人「それでは漢字をお教えいただけますか?」お客「岡山の岡に田んぼの田の岡田です」新人「これでヤスダさまとお読みするんですね!では太郎さま‥‥」お客様は漢字を教えたことできちんと伝わったと思ってくださったらしく、また、その後はお客様の下の名前で呼びかけることになっているため、そのまま会話は続いてしまい‥‥。新人「それではオオタ様、‥‥あっ失礼しました!オオタはわたくしの名前でした。ではヤスダ様‥‥」試用期間の彼が本採用になるかどうかは微妙みたいです。‥‥っていうか、よくそれで面接に合格して内定とれたね。(がんばれ新人クン。)


元文具店店員です。ある日「すみません」と小さい声がかかりました。「ふくれきしょありますか?」聞き取れず間があいてしまったので、また「ふくれきしょなんですが‥‥」それが履歴書だとわかったのは私の超能力に違いない。だけど‥‥ふくれきしょを書いた青年は落ちたでしょうね。(mika)


電話交換手をしています。まだ私が配属されて2週間位のころ、私は毎日教わる細かいことを小さなメモ帳に書きとめていました。それをポケットから取り出した時、隣で先輩が「えらいね〜、虎ノ門作ったんだ〜」って。まさか「虎の巻」を「虎ノ門」と言いまつがう人がいるとは夢にも思わなかったので、心底ずっこけました。(みかん)


私達夫婦の結婚式でのことです。なごやかに、無事披露宴も終わり、ついに新郎新婦退場となったときでした。仲人が「みなさん!二人ずつ手をつないで、新郎新婦にガードを作りましょうよ!」と‥‥。次の瞬間入り口を固める出席者達を想像してしまった上に、隣で嫁が「阻んでどうする」と小声でツッコミを入れているのが聞こえ、笑いが堪えられず‥‥。仲人さん、言いたかったのはアーチですよね?(かず)


ある日私の友人が泣きながら電話してきました。可愛がっていたハムスターが死んでしまったとのこと。私も飼ったことがあり、辛いんだろうと思って話を聞いていたその時。「ハムスターは寿命短いし、残念だけど仕方ないよね。寝顔は速やかだったから、まだ良いほうだよね‥‥」多分「死に顔が安らかだった」のでしょう。人が悲しんでいるのに不謹慎極まりないのですが笑いをこらえるのに結構苦労しました。あなたならすぐ立ち直れるよ。(ala)

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