その253 (2004-10-24) |
言おうとしたことと違ったことを言ってしまう。たったそれだけなのにこんなに愉快。ほぼ日刊イトイ新聞名物、「言いまつがい」は毎日更新です。 |
2年ほど前の事ですが、なぜか養老の瀧というお店と局番違いらしいうちの電話に留守電が入っていました。「養老の瀧ですか?△△のばあちゃんだけど、ころんじゃって骨が折れたらしいけど、誰もいないから来てください。頼みます」との事。びっくりしてどうしようかあわててしまったのですが104に問い合わせて、該当するお店を探し電話をすると、△△さんがいてこれこれしかじかと話すと驚いていました。しかし、その後何にも言ってこないけどおばあちゃんの骨はだいじょうぶだったかなぁ。(nosaka) ある日携帯にかかってきた電話。女性「○○さんですか?」私「違います」女性「あ、すみません‥‥」で、終わったはずなのに、数日後、携帯に先日の間違い電話の主から留守電が入っていました。「あずさでーす。昨日は会えてうれしかった♪ありがとう」特に返事するのもおかしいので放っておいたらまた10日くらいして深夜に留守電が‥‥。「あずさでーす。今日は楽しかったです♪‥‥おやすみっ」電話は通じないけど(私が出ないから)デートはしてるんだなあ等と色々ストーリーを想像していました。(たぬきち) あるひ、私の携帯電話に見知らぬ番号からコールがありました。だれだろう、と思いながら出てみると、見知らぬ男性の声、しかも英語。日本語以外は全く話せない私に向かい、彼は英語でなにやらまくし立ててきます。「まちがい電話だ」と伝える事もできず、ひたすら「NO!NO!!」と叫んでいると、外人さんは更にすごい剣幕で話してくるのです。私は途方にくれて無言になると彼は一言「‥‥Don’tYouKnow?」思わず私も「あ‥‥、IDon’tKnow!!」その一言で状況を察知してくれたのか、無言で切られました。あー、怖かった。(さくら) 友達の誕生日にかけたまつがい電話。電話がとられた瞬間にサプライズってことでそりゃぁもう、心をこめて歌いました。「ハッピバ〜スディトゥーユー♪ハッピバ〜スディトゥーユー♪ハッピバ〜スディディア、りっえちゃーーーん!」ここまで歌っても反応ひとつないのが気になったが‥‥そーれっ、「ハッピバ〜スディトゥーユー♪♪」「‥‥違いますけど」拍手のかわりに、冷ややかな女性の声が。歌唱力には多少自信はあったのですが、不快な気分にさせてしまったようで、その節は申し訳ありませんでした。(派遣社員A子) およそ3ヶ月の間に、自宅の留守電に入ったメッセージ1「××さんのお宅ですか?○○小学校の△△です。明日の遠足は中止になりました」2「○○小学校です。□□ちゃんがお熱を出しました。お迎えをお願いします」3「○○小学校です。□□ちゃんが吐いてしまいましたので、お迎えをお願いします」4「○○小学校です。□□ちゃんのお迎えをお願いします。熱も上がってますので‥‥」5「××さんのお宅ですか?○○小学校の△△です。今日は台風が来ているので学校は休校です」※2、3、4は同じ日でしたそのうち、まつがいに気付くだろうと思って放置していましたが、5に至って□□ちゃんが不憫になり、電話帳で××さんを探しました。苗字と学区と電話番号(自宅の番号と似てるはず)を手がかりに、目ぼしいご家庭を発見。「お宅に○○小学校の□□ちゃん、いらっしゃると思うんですけど」と切り出したら、完全に怪しまれていましたが、まつがいをお伝えできました。△△さんのおかげです。ありがとうございました。(YOPI) 連絡網でのまつがい。中学時代の運動会の練習で「明日、むかで競争の練習があるので足を縛るための手ぬぐいを持ってくるように」という電話が。次の日、約5人は手ぬぐいではなく軍手を持ってきた。連絡網一列分の人が間違ってたんだけど、その列の最初の人は手ぬぐいを持ってた。手ぬぐいと思いながら「軍手」と言ってしまう人って‥‥。あと、「むかで競争に軍手?」と疑問に思わず、素直に軍手を持ってきた人たちも‥‥。15年近く経ちますが、今思い出しても、笑えます。(さわやか3組) 汲み取り屋さんや新聞屋さんの電話かけまつがいの話がありましたが、ウチの実家の場合は同じ名前の廃品回収業者が同じ町内にあったため、説明がややこしかったです。相手「すいません、ゴミ、取りにきて頂けますか?」私「うちは廃品回収業者じゃないんですけど」相手「え?○○町の□□さんですよね?」私「そうですけど、廃品回収業者ではない□□です」相手「え、もうお辞めになったんですか?」私「そうじゃなくてですねぇ‥‥」兄はいつも愛想良く「はい、毎度ありがとうございます」なんて、適当な事をいっていたので、「まだ取りにこないのか?」という問い合わせもたまにかかってきていました。(ひろ) 二度の間違い電話の後、もう一度鳴った電話に嫌な予感がした。予感は的中し、前と同じ男性の声。「登録ミスではないでしょうか?」と恐る恐る言う私を遮るように言った。「ミスはありえないんだよね。短縮にしてるんだから」そこが間違いですってば!(ソラシド) 昨年の4月のある日を境に私の携帯に「085」で始まる似たような番号からまつがい電話が度々入るようになりました。時々は留守電も入っていましたが、「また電話します」とか、「○○さんから電話がありました」くらいの内容だったので、わざわざこちらからアクションを起こすほどでは‥‥と思って捨て置きました。それでも電話の内容から仕事関係の人からで、「所長」と呼ばれる人への電話だということは想像できました。そしてある日、「ハシゴ車の修理の件ですが‥‥」という伝言が。そのとき初めて「所長」じゃなくて「署長」だ!と気付き、お仕事柄緊急連絡の場合もあるのでは?とあわてて「まつがい電話です!」とお知らせしたのです。ところが、署内のすべての電話に私の番号が登録されてしまっていたのかしばらーくの間、やはり似たような番号から「日曜の勤務交代について」や、「副署長から伝言」、「△△出張所の訓練が‥‥」というまつがい電話が続いていました。こちらから「訂正してください」と再三お願いしても依然かかってくるのでどうしたものかと思っていた矢先に、ついに「署長、至急署に連絡してください!」と、切羽詰った電話が!何が起こったの?とすごく心配になって、もう意を決して、「市外局番+119」へ電話しました。「私は東京に住んでいて、そちらから電話が入るたびにドキドキするので、頼むから署内のすべての電話の登録を訂正して、みんなに周知徹底してくれ!もしくは署長の正しい番号を私にも教えておいてくれ!」とお願いしました。もちろん署長の番号は教えてもらえませんでしたがそれ以来まつがい電話はピタリと止んだので、やれやれでした。(ちゃるっと) 10年前ぐらいですが、当時、独身一人暮らしを始めたばかりの頃、深夜1時頃、か細い声の男の人が、「‥‥こんばんは」とかけてきて、てっきり短大時代神戸であった、呉服屋のボンと思って、「あぁ〜〜○○くんやろ?もぉ〜ちゃんと仕事しゆうかぇ?」と相手をよく確かめもせず、説教初めて、相手も、「‥‥うん、いや、まぁ、その、そうだね、うん、がんばるわ」なんて、相槌うって、妙に神妙に聞いてるものだから、えんえんと説教した上、「じゃぁ、またね!」と一方的に電話を切った後、気づきました。そういえば、電話加入したばっかりで、まわりの友達にも、そのボンにも、電話番号まだ教えてなかったって事。じゃぁ、今のは誰?まぁ、いいか、その人の励みになったんなら!と、私の心の中では、「いい事した部類」に入ってるお話です。(茶音) 昔、実家の会社に新潟出身の寺山君という青年が働いていました。彼のお父さんは新潟で建築関係の仕事していて、仕事中にけがをしたと聞いていましたが、ある日かかって来た電話に母が出ると、「寺山ですが、○○が(泣き声で聞き取れない)今朝亡くなって‥‥ウウウ‥‥」と嗚咽でとぎれとぎれに話すので、てっきり母は、会社で働く寺山君のお父さんが事故のあと急に亡くなったのだと思い込みました。「それはそれは大変なことで、御愁傷様です。それでお通夜とお葬式はいつなのでしょうか」「埋葬だけにしようと思っていたのですが、お通夜やお葬式は出すものなのでしょうか‥‥ウウウウ‥‥お宅はどうでしたか」我が家は祖父が2年前に亡くなってお葬式を出していたので、「それはやはり出した方が‥‥。このあたりでは普通出しますけど‥‥。葬儀屋さんにまず連絡してみたらいかがですか」「ロンちゃんのお葬式っていうと、一体どこへ頼んだらよいのでしょう」「‥‥???ロンちゃん??」寺山君のお父さんの名前はロンちゃん?そして、ようやく気付きました。電話をかけて来たのは、新潟の寺山さんではなく近所の寺山さんで、飼っていた犬のロンちゃんが死んで、犬友達の我が家へ知らせてくれたのでした。我が家の愛犬も何年か前に死んだので、どうやって埋葬したらよいかを聞きたかったのです。犬のロンちゃんと寺山君のお父さんのまつがいに気付いた母は、顔→大笑い、声→神妙という極限状態で、寺山さんをなぐさめてました。辛そうでした。(Sando) 離婚して間もない頃、実家で鳴った電話に出た際。私「はい、○田です」(夫だった人の姓)「あ、いえ!○崎です!」(私の旧姓、つまり母の姓)相手「○村さんではないですか?」(母の旧姓)私「はい‥‥‥‥そうです‥‥」母も離婚をして旧姓と結婚後の姓の両方を使っているために起きたやりとりですが、かなりおちょくっていると思われたのではないでしょうか。(かたこり) 家にはよく警察との間違い電話がかかって来ます。先日5歳の娘が「もしもしいっ」と電話に出たところ、「〇〇警察じゃないですよね」と言って電話が切れたそうです。(りんご) 風邪で声が出ないときに電話が鳴って、出ると子どもの声。「ママが帰ってこない〜」必死で声を絞り出して応対。たしか3歳だか4歳と言ってました。なんでも、「すぐに帰るから」と言われて留守番をしてたそうで、待っても待ってもママが帰ってこなくてさみしくなったんだとか。それにしても、どうして私‥‥?相手をしているうちに鍵を開けるような音がして、「あ‥‥」という声がしたきり、電話は切れました。どっと疲れが出て、寝ました。(まっきー) ある日、急用があって妹の勤務先(郵便局)に電話すると、大きなハキハキした声で「はいっ、こちら○○川‥‥ではございませんっ!」(○○川家の長女) 数年前のことです。「昨日届いたんだぁ!見て見て!」と教室にファックスを持ってきた友人。それはなんと!今日最終回のドラマのシナリオのファックスではありませんか!彼女の家族にテレビ関係の仕事の人はいません。もちろん間違いファックスです。友人はその最終回を楽しみにしていたので、すぐに読むことはしなかったようです。彼女はこの間違いファックスを喜んでました。Fテレビさん、気をつけてね。(ラナ) 7年くらい前に携帯にかかってきたまつがい電話なのですが。10時頃(仕事中)携帯に着信がありましたが、留守電にしてあるので出ませんでした。その後も何度か着信があったのですが、忙しかったので出ませんでした。お昼休みに留守電のメッセージを聞いてみると‥‥。1回目「なあ、あの事はオレが悪かったよ。許してくれよ」2回目「頼むから電話に出てくれよ。直接話せばわかるから」3回目「まだ怒ってるのか?こんなにあやまってるだろう?」4回目「これだけ下手にでてるのに、まだ足りないのかよっ!」5回目「さっきはゴメン。頼むからもう許してよ」これは大変!まつがっていると教えてあげなくちゃ。でも、非通知‥‥どうしよう?と悩んでいたら6回目の着信がっ!私「もしもし?」男「やっと出てくれた。本当にゴメンっ!」私「間違ってますよ」男「え?」私「電話番号間違えてますよ」男「え?」私「だから、貴方が謝る相手は私じゃないんです。電話番号が違うんですよ」男「え?」私「だからぁ、あなた誰?」男「○○(名前)だけど。ゆみじゃないの?」私「違いますよ」男「すみません」私「いいえ、ゆみさんと仲直りできるといいですね」男「ありがとう。じゃあ」と電話は終ったのですが‥‥夕方また留守電が。「ええっと、さっきは間違えてごめんなさい。仲直りできました」だそうです、よかったね。(ねこら) まつがい電話の話なんですけど、いいですか?以前のことですが、非常に高齢のおばあちゃんから、たびたび間違い電話をもらいました。どうやら、少し痴呆がある様子で、「番号が違いますよ」と言っても、なかなか伝わりません。しかも、お孫さんに電話しているつもりのようなんです。「○○ちゃん、この間、ぶどうありがとね。うれしかったよ」なんて、一生懸命話すんです。どこか実家を出て働いているのか、お嫁に行ったのか、○○さん。かわいくてかわいくて仕方ないのだと、ひしひしと伝わってくるんですよ。しかも、どうやら頻繁に電話をしてしまうらしく、家族に、「あまり電話しちゃだめ!」と言われているみたい。一度などは、「あ、お母さん帰ってくるからね、もう切るね、体に気をつけてね」ガチャン、ですよ。初めは、何とか番号違いだと伝え、本物のお孫さんと話せるようにしてあげなきゃと、焦っていたんですが。でもね、何とか間違い電話だと納得させてあげると、おばあちゃん、悲しそうなんです。「そうですか、違うのですか」と‥‥。痴呆が始まっているため、番号が違うなんて、対処法どころか、そもそも考えられないんでしょう。その悲しい声を聞くのがつらくて、つらくて‥‥。実は、私の祖母も同じようだったのです。高齢になるにつれ、同じようにボケていき、それでも私を案じてくれたり、電話をくれたり、切なくなるほどかわいがってくれていました。だから、とても他人事とは思えなくて。それで私は、もう、「違う」と言わないことにしたんです。かかってくるのは、ごくごくたまのことですし、ほんの1、2分で終わってしまいます。正しい番号なんて、おばあちゃんには調べられないでしょう?孫と話せたと思っているほうが、おばあちゃんは幸せかもしれないじゃないか、と。その後、おばあちゃんの電話は、1、2回かかって来ました。「○○ちゃん」と呼ばれれば、「うん、おばあちゃん」と答え、最後には、「私は元気だからね。おばあちゃんも、体に気をつけてね」と言いました。おばあちゃんは、「うん、うん」と何度も言って、うれしそうに電話を切りました。私のしたことは、悪い事ではなかったとは、思うんです。でも、やっぱり良心の咎めを感じました。本物の○○さんも、おばあちゃんと話したかったかもしれないですよね。第一、おばあちゃんをだましていたんですよ、実際のところ‥‥。おばあちゃんが、うれしそうにするほど、切なくって悲しくって。あれから数年、もう電話はかかってきません。家族が気がついて、おばあちゃんを納得させたのか、もしかして、亡くなったのかもしれません。いまだに、時々思い出すと、あれでよかったのかなぁ‥‥と考え込んでしまいます。(F子) 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