その376 (2005-02-24)
言おうとしたことと違ったことを言ってしまう。たったそれだけなのにこんなに愉快。ほぼ日刊イトイ新聞名物、「言いまつがい」は毎日更新です。


数年前の夏、会社で高校野球を見ていたら、「ダライ・ラマが来た!斬新!」と聞こえたので、「ん!?」と思ったら、どうやら、「速い球が来た!三振!」という実況だったみたいです。(楢原)


ニュースの時間、ぼんやり聞いていると「日本のハエタタキ‥‥」と妙なフレーズ。実は「日本の排他的経済水域」のことでした。(ハエは嫌いだけどクモは好き)


夕方のニュース番組を見ていた時のこと。キャスターが中継先のリポーターを紹介しました。「それでは、度を越している中村記者からの報告です」度を!?越しているのですか!?ちょっと期待しながら見ていたら、出てきたのは外国を訪問している首相に「同行した」中村記者でした。ちぇっ。(ゴラク部部長)


喫茶店で、きれいなお姉さんに「魔がさしました!ホットココアでございます」と笑顔で言われました。魔がさしたといわれても、注文は合っているししばらく考え込んでいたら、お姉さんが他のテーブルで接客しているのを見て「お待たせしました」だったと気付きました。(るーぴょん)


母と買い物に出かけた時の事。買い物をした際に試供品をもらったのですが、母に何をもらったか聞かれたので「メンズムースだよ」と答えました。すると、ビックリした顔で「水虫!?お前水虫だったのか?」東北生まれの母には訛って聞こえたようです。(まぁふぃ)


昔、テレビから「肛門フォーム」という言葉が聞こえ、ギョッとして画面を見たら整髪剤の泡(フォーム)を櫛の上にプシュッと出して使う「コーム・オン・フォーム」という製品のCMでした。びっくりしたよー。(校門でもなく、黄門でもなく、肛門と思い込んだ)


カラオケバーで「前川清の『東京砂漠』入れてよ」って言ったら「『包丁捌き』なんて曲あったっけ?」と言われた。帰りに「シーユートゥモロウ」と言ったら「えっ、一緒に泊まろうーったって、そんなー」と言われた。(の)


友「仕事で北海道に行ってきたんだー。はい、お土産の『白い恋人』」私「は?ストイコビッチ?」(ロシア人?)


18年ほど前、まだバイク乗りだった頃。後輩の家で酒を飲みながらバカ話で盛り上がっていると、テレビから「新沼謙治速い、新沼謙治前にでた〜」と実況の声が聞こえ、確かレースを見ていたはずなのになぜに新沼謙治?と思いテレビをみると、バイクで走っていたのはニール・マッケンジーというレーサーでした。(mina)


「幸田シャーミンをご利用いただきありがとうございます」スチュワーデスさんの唐突なアナウンスに、幸田シャーミンが深く関係している航空会社なのかと思い、あせりました。どうやら「コードシェア便」とからしいです。(ケロケーロ)


とても女の子らしくて可愛い同僚に「月、100万円借りていいですか?」って言われたので度肝を抜かれてい、今どきのコはそ、そんな感覚なの?と、放心状態に。「ダメですか?次、『百物語』借りたいんですけど」‥‥安心しました。(収入はその4分の1)


会社でランチ仲間数名とお昼を食べていた時のこと。私と同僚Sちゃんが、「『セックス・アンド・ザ・シティ』って見た?」とオシャベリしていたところ、先輩Kさんに、すごい怪訝そうな顔で「浅草?」って聞き返されました。(浅草六区)


仕事帰りの車の中で地元放送局のラジオを聴いていたら突然「田んぼダンスの世界チャンピオンが県民文化センターに‥‥」え?田んぼダンスって何?ここは田舎だけど、そもそも、田んぼダンスなんてあるのか?よーく聴いてみると、タンゴダンスの世界チャンピオン。あせった〜。そこらへんのおばちゃんが、もんぺはいて踊ってるのかと思った。(田んぼダンサー)


家へ向かうタクシーの中。妻が僕の下半身をじっと見ながら一言。「パンツぶっささないでね」「‥‥え?」「だからぁ、パンツぶっささないでね!」大声でいきなり下ネタ?タクシーの運ちゃん聞いてるよ、と思ったら、正解は「パンつぶさないでね」お目当てはひざの上に置いた菓子パンの袋でした。(チョココロネが心配)


お気に入りのCDを聞いていたとき、姉がいつも同じ曲で首をひねっていた。そのなかに「稲妻のようにお前に打たれたぜ」という部分があるのだが、「ずいぶん情熱的な歌だね」としきりに感心している。さらに「マタギの歌?」と言うのでおかしいなと思っていたら、なんと姉は「いま熊のようにお前に撃たれたぜ」と聞きまつがっていた。(地獄耳)


本屋で物色していたら、後ろの方から「小林多喜二の『蟹工船』ありますか?」と聞こえてきました。聞かれた若い店員は「『果肉汚染』ですか?」という発音で聞き返していました。多分探し物は見つからなかったでしょう。(みたけ)


10数年前ですが、高校に入学して最初に隣の席になった子と仲良くなりたいのになかなか共通の話題がなく、もどかしい思いをしていたところ、偶然ふたりともCHAGE&ASKAのファンだと判明。喜び勇んで、ASKAさんの最新ソロアルバム『SCENE2』(シーン・ツー)の話をしようと「『SCENE2』聴いたことある?」と言ったら、立ち上がって真っ赤になって「あ、あるわけないでしょそんなの!」と怒鳴られました。半泣きになりながらも聞いてみると、「陣痛きたことある?」と聞こえたのだと‥‥。花も恥らう女子高生が、そんなこと聞かないよ!(あったら大変)


妻が学生時代の話ですが、アジア方面への海外旅行話で盛り上がっていたとき、友達が「やっぱり見たいよね、セックスシーン」と言ったので、彼女が未開部族のセックスシーンに人類学的な興味を持っているのかと思い、優等生の意外な一面に愕然としたそうです。ホントは「石窟寺院」と言っていたのだそうです。(うちの家内は御茶ノ○大出身)


私の周りに起きた「聞きまつがい」を。ある日、農協主催の集まりから帰ってきた我が村の農会長さんが新しく「パイロット米(まい)」の導入が決まったと発表。なんでも普通のお米よりたくさん獲れ、主食用ではなく加工して使うのだという。それを聞いた農家のおじいちゃん達はせっせと「パイロット米」の栽培に力を注ぎ、農協にも「パイロット米」として出荷。すっかりその名が定着したころ、驚愕の事実が!そう、農協が導入を勧めたのは「パイロット米」ではなく、「多用途米」だったのです。その「農会長の聞きまつがい」はおじいちゃん達にも伝えられたのですが、「パイロット米が多用途米なら、多用途米はパイロット米だ」という具合でらちが明かず、話のわかる世代は説明をあきらめ放任してしまいました。おかげでその後も「パイロット米」は堂々と流通。近隣の村にも「あそこの村はパイロット米だから」と認知されるまでに。ほとんどが兼業農家であるうちの村。「パイロット米」世代のおじいちゃんたちの大方が引退し、「多用途米」世代が農業を担うまでこれは数年続いたそうです。これは私が子供だったころの話ですが、農業にはそれほど関係のない私たち子供にはそんな真実が隠されているとは知る由もなく、ときどき大人の口に上る「パイロット米」なるものの存在を本気で信じていました。少し大きくなってからは「そうか、英語のパイロットには操縦士以外にも意味があるんだ。『操縦士米』だったらわけわかんないもんな」と。私がすべてを知ったのは24歳の夏のことです。(きがわる少女)

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