その810 (2006-05-04)
言おうとしたことと違ったことを言ってしまう。たったそれだけなのにこんなに愉快。ほぼ日刊イトイ新聞名物、「言いまつがい」は毎日更新です。


少し前の話ですが、「自治会長さんのお宅ですか?」という電話がかかってきた。違うと答えるとすかさず、「じゃぁ、自治会長さんの電話番号を教えてください」と言われた。私は、あなたの住んでる自治区がどこかすら知りません。(DUNE)


いわゆる反抗期で父を究極に避けていた時代、もし父が家にいたら寄り道しようと企み、学校帰りに公衆電話から他人のふりで家に電話をかけました。すると父が「もしもし」と出たためとっさに「ワ、Yさんですか!?」と自分の苗字を言ってしまいました。当然父の答えは「そうですが」焦った私は、なにもまつがっていないのに「まちがえました!」と叫んで電話を切ってしまいました。寄り道の企みはうまくいきましたが、家に帰ると父が不審な電話にかなり警戒心を抱いていました。(Y家の娘)


それは年末のクソ忙しい時でした。平日の仕事中は携帯を常に留守電に設定しているのですが、昼休みに携帯をチェックしたところ5件も留守電が入っていたのです。「いったい何があったんだろう?」と不安に思いながら留守録のメッセージを再生。1件目。「おい!お前が携帯に電話しろって言ったから電話したのに出ないなんて何考えとるんだ!」2件目。「‥‥おい、マジで電話に出ない気か?どうなるかわかっててそうしとるんだろうな?!」3件目。「借りるだけ借りといて逃げる気か!!後一回だけ、かけてやるからいい加減にしろ!」4件目。「‥‥お前どうなってもいいんだな?お前がその気ならお前の借金の事、家族にも友人達にも言いふらしてやるぞ!死にたいのか?!」5件目。「‥‥さきほど留守電にメッセージを残した者です。電話をかけ間違えていたようです。スミマセン(小声)」すべてきっちり1分おきに残っているメッセージでした。1件目を再生した時点で自分宛ではないだろうとわかっていても心臓がバクバクするほどの怒声でした。頼むからこういう間違い電話かけてこないで‥‥。(小心者の小町)


アメリカ赴任中の夫に国際電話をかけた。呼び出し音の後聞こえてきたのは「バロー!」と、妙齢の女性の声。続く言葉は初めての言語。明らかにかけまつがったと早鐘を打つ心臓。通じない言葉であやまり受話器を置いた。いったいどこにかかったのかどきどきして明細書の届くのを待つとかけた相手国の欄にモロッコと。なぜ?(アローだった?)


勇気をもって書きます。誓って真実です。当方の生業はコピーライターで、20年ほど書き続けております。その奇跡は、開業当時に起こりました。某複写機会社の電話番号(故障修理)と、我が事務所の電話番号が、市外局番を除きまったく共通だったのです。ある日、寝ぼけた状態で電話を取ると、数日前にコピーを書いた覚えのある社名を名乗った相手が、開口一番怒鳴りました。「あんたんところのコピー、おかしいんじゃないの?」げっ、何がいけなかったんだろう?しかし、代理店を通してるのになんでウチの電話番号知ってるんだろう‥‥。でも、開業初心者はパニックでした。びくつきながら、状況を聞く私、怒っている相手‥‥。まったく話がかみ合わない時間、約1分。‥‥ウチは、複写機会社ではない、と言うと、相手は怒ったまま、「機械に貼ってある名刺の番号に間違いない」と読み上げます。たしかに合っています。その複写機会社さんに電話し、それまでの経緯を説明したところ、市外局番だけが違うという事実が判明したのでした。(さきころ)

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