教員の方から

はじめまして。

あのときは、帰りのHRがちょうど始まったところでした。
青森でもものすごい揺れで、3回目の揺れでは泣きだす子もパニックになる子も出ました。

私はというと、もしこれよりひどくなったら自分は目の前にいる41人を守りきれるのだろうかと怖くなりながらも、不安げな顔を見せないようにと必死でした。

私ですらそうなのに、被災地の方々の心のうちはいかほどかと思うとうかつにいろんなことができない感じがして複雑です。
部活などでお世話になった方もたくさんいたのに、全然何もできない自分が恥ずかしく、自分の力の無さを痛感しています。

いろいろ考えました。
復興のための教員派遣があると聞き、わたしにも何かできるなら行きたいという気持ちとそうすると私が教えている子どもたちはどうなるのかという気持ちと震災の実際を知らない私が、当事者の中に入ることでかえって傷つけることにならないかという気持ちと‥‥全然気持ちが整理できず、行動できませんでした。

時間が経ち、生活は普通どおりになりました。
それでも震災については、私自身未だに気持ちの整理ができません。

今日はどうすればいいのかわからないまま過ごしています。
そしてこれからもとにかく目の前にある毎日を過ごしていくのだと思います。

これからの日本を支える子どもたちを育てながら自分の人生を考えていこうと思います。

(なるみたかこ)


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