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2011年の、夏。

夏休みはいつも、あっという間に過ぎて行きます。

子供のころの夏休みの思い出は、ラジオ体操、市民プール、子供の国・・・。
プールのカルキの匂い、べりべりむけていく、焼けた肌。
かき氷、バーべキュー、すいか、花火、読書感想文。

井上陽水さんの「少年時代」が頭の中で鳴り響きます・・。

本当に、夏休みは、楽しくて切ないですね。

花はこの8月に10歳になり(いつのまにか!)
ラブラドールとしては高齢なのは間違いありません。
でも、まだまだほんとに元気です。

とにかく病気をしないで、犬としての一生を、全うしてほしいと心から思っています。

笑ってね、楽しくね、と私はよく書きますが、本当に、生きてるうちはできるだけ、楽しい顔でいてほしいと思うのです。
それは人間ももちろん同じ。

3月に起こった、震災。

あの悲しい、未曾有の出来事により、心の芯から、知らされました。

無事に一日が終わる幸せ、今日も元気で過ごせた幸せを。

ありがとうございます、という言葉を、私は心の中でよくつぶやくようになりました。

毎日おひさまがちゃんと昇り、夕日になって沈んでいく。
風も吹くし雨も降るけど信じられないような脅威も来るけどでも、光の方向を向いて、いきたいです。
ひまわりのように。

動物たちをみていると、彼らは命そのまんまで、生きていることに気が付きます。
自分の身におこることをそのまま受け入れている。
楽しい時は笑い、悲しい時は悲しい顔。
過去でも未来でもなく、彼らは常に「いま」を生きてる。

まるで、お花みたいですよね。

思えば、お花のように、みんなに可愛がってもらえるように、すぐ覚えていただけるように、誰にでも呼んでいただけるように。

そう願って「花」と名付けました。

最初の2年ほどは、この、元気すぎる生き物とどう折り合いをつけていいのか分からずに、途方にくれたものですが、あれから10年、
「うちのこ」としか言いようのない犬に育ってくれました。

みなさまの「うちのこ」が、笑顔で健康でありますように。
そして、世の中の動物たちが理不尽な不幸に見舞われませんように。

毎日が優しい光に満ちていますように。

2011年の夏休み、ほんとうにありがとうございました。

またお目にかかりましょう。

どうぞお元気で。

2011年 夏の終わり。  石田ゆり子より。

追伸 あしたも、あります・・・。

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